セラミュ＆テニミュに続け しゅごキャラ！ミュージカル

　なかよしで連載中の「しゅごキャラ！」がミュージカルとなり、今年の夏に上映される。出演者はハロー！プロジェクト所属でアニメのオープニング曲を歌う「しゅごキャラエッグ！」が決定している他、一般からもオーディションで募るとのこと。人気漫画作品のミュージカル化というだけでなく、さまざまな意味で注目を集めそうだ。

　人気漫画のミュージカル化といえば、まず浮かぶのが「テニスの王子様」であろう。1999年から2008年にわたり週刊少年ジャンプで連載されたこの作品は従来のスポ根物とは一線を画し、登場人物がイケメンぞろいということもあってかいわゆる“腐女子”のみならず多くの女性読者から絶大な支持を得ていた。ミュージカル・テニスの王子様（通称テニミュ）でも出演者は若手イケメン俳優ばかりを起用し、回を重ねるごとに動員数を増やしている。

　テニミュ成功の要因は出演者の起用の仕方にある。ただ若くて格好良いだけではなく、今は無名でも将来性のありそうな俳優を選んでいるのだ。城田優や遠藤雄弥はその際たる存在であろう。また、定期的にメインキャストが“卒業”するのもポイント。テニミュを見続けることでブレイクしそうな若手イケメン俳優を次々に楽しめる仕組みとなっている。

　テニミュ以前に漫画原作のミュージカルをロングラン公演したのが「美少女戦士セーラームーン」。1993年から2005年までの8年間で公演回数は800をゆうに超え、公演休止から3年が経つ今も復活を望む声はけっして少なくはない。出演者の多くは若いモデルや女優で、現在多方面で活躍している原史奈は2代目セーラームーンを務めていた。ちなみにテニミュにも出演していた城田優は、セラミュではタキシード仮面を演じていたことがある。

　宝塚歌劇団の人気プログラム「ベルサイユのばら」も漫画原作ではあるが、宝塚という著名な劇団が演じるという点でテニミュやセラミュとは異なる種類のもの。SMAPがメインキャストを務めた「聖闘士星矢」のミュージカルもSMAPありきのものなので、やはり上記2作品とは別物だ。

　しゅごキャラミュージカル（しゅごミュ、とでも呼ばれるのだろうか）がテニミュ、セラミュよりの作品になることは明らかだ。漫画作品としては2作品に勝るとも劣らない人気を誇るしゅごキャラだが、ミュージカルがロングランとなるかどうかは今年夏に行われる予定の初公演にかかっている。

（編集部：三浦ヨーコ）