夜のパフォーマンスを向上させる医薬品として知られるバイアグラですが、有酸素運動においてもパフォーマンスを向上させることが明らかになり、オリンピックで禁止薬物に指定されるかもしれないそうです。

もし本当なら他のマラソンや駅伝などでも倒れ込まず、立ったままゴールしたランナーはドーピング検査に連行されることになるのでしょうか。

詳細は以下から。

Antidoping Agency Studying if Viagra Provides Athletes Competitive Edge - NYTimes.com

ED(Erectile Dysfunction:勃起不全)の治療薬として知られるバイアグラ(クエン酸シルデナフィル)ですが、血管を拡張させ酸素運搬能力を高めることにより競技スポーツにおいて不公平さを生む可能性があるとして、世界アンチ・ドーピング機構(World Anti-Doping Agency:WADA)の出資により調査が行われています。

これまでスタンフォード大学の研究などで明らかになったスポーツにおけるバイアグラの効果をひとことで言えば、高地において、海面近くの標高と同程度の有酸素運動能が得られるとのことで、標高が高い場所で行われるノルディック・スキーなどの競技で特に有利になる可能性があるようです。ただし、低地では違いは出ないとのこと。

高地で有酸素運動、と聞くと箱根駅伝を連想しますが、駅伝でもバイアグラのスクリーニングが行われるようになるのでしょうか。

1968年のメキシコ五輪以来、夏季オリンピックは海面近くの標高で行われてきたので、マラソンなどの競技には影響はないと思われていたのですが、今回の研究でバイアグラは大気が汚染された環境においても高地と同様の効果を発揮することが証明される見通しとのこと。もし本当なら、スモッグや排気ガスで汚染された都市を走っているときでもバイアグラを使用した選手だけが清浄な空気を吸っているような状態になるわけで、確かに不公平な感じがします。

大気汚染が懸念された北京オリンピックでは多くの選手がバイアグラを使用するのではないかと専門家の間でささやかれていたそうですが、禁止薬物に指定されていなかったため実際どの程度使用されていたかはわからない状況です。また、ステロイドなどの副作用によるED対策としてバイアグラを使用するアスリートも多いと言われています。

現在WADAの出資によりメリーウッド大学において大気汚染に対する効果の検証が、マイアミ大学において標高に対する効果の検証が行われており、メリーウッドの研究は12月に、マイアミの研究は来年2月に結論が出る予定。これらの結果次第では、早ければ2009年9月にはWADAの禁止薬物リストに載るとのことで、2010年のバンクーバー冬季五輪、2012年のロンドン五輪などではバイアグラが禁止されているかもしれません。

このようにスポーツ界では問題視されているバイアグラですが、EDの治療においては高い有効性が確認されており、ある実験ではEDの男性102人にバイアグラ100mgを投与したところ、85%でレベル3からレベル4の勃起が得られたようです。

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レベル1:膨張はするが、硬くはならない。
レベル2:硬くはなるが、挿入に必要な硬度は得られない。
レベル3:挿入に充分な硬度は得られるが、完全に硬くはならない。
レベル4:完全に硬く、硬直している。

挿入することがゴールではない、より硬く、より高いパフォーマンスを求めるその求道的精神はある意味、アスリート的です。

これを見て「EDかもしれない」と思った方は、神様ペレも言っていたように、一人で悩まず、医師や奥さんに相談してみるとよいかもしれません。

なお、バイアグラを飲んでも陰茎に対する適切な物理的刺激がない場合には勃起は起こらないとのことで、「立ったままゴールする」ような事態には至らないようですので市民ランナーの皆さんもご安心を。

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