土8の顔として他の追随を許さない「めちゃ×2イケてるッ!」(フジテレビ系)。19日放送の目玉は新企画「スターどっきりマルゆ報告」、ユルいドッキリを仕掛けて出演者たちのリアクションを取るものだった。いわば“やらせ”のドッキリ企画に出演者たちは獅子奮迅。しっかりとお茶の間に笑いを届けていた。

 同企画はまず、ドッキリにかける出演者に隠しカメラの存在を気づかせるところからスタート。そうしてドッキリであると感づいた出演者たちがどうするかをウォッチングするというものだ。

 お色気、ヤクザ、人質、怪奇現象と定番の仕掛けをわざとらしく展開させるが、ドッキリだとわかりきっている出演者はさまざまに対処。そしてイジリー岡田(ホリプロ)がドッキリである旨を知らせるプラカードを持って現れると出演者はほっと一息の大団円……と思いきや、その後さらにナインティナイン(吉本興業)が登場。ドッキリであることを知りながら驚いたり、怖がったりする演技をしていた出演者をいじるという流れだ。

 これは非常にいい企画だと思う。古くは「どっきりカメラ」の時代から日本人はドッキリ企画が大好きだった。しかし通常のドッキリは騙されている姿を見て笑うもので、そこに居心地の悪さを感じる人も少なからずいる。ところが今回のめちゃイケのドッキリはひと味違う。出演者の騙されていることを重々承知の上での演技を見て笑うものなのだから、誰も傷つくことがない。騙されていたふりをしていた出演者が多少恥をかく程度だ。

 また、日本人はドッキリ好きであると同時にやらせに厳しい。どんな番組に対しても馬鹿の一つ覚えのようにどうせやらせでしょ、としか言わない視聴者もいる。これは手品のタネ明かしをして周りを興ざめさせ、自分だけ得意になるのと同じくらいつまらないことだ。わかっているタネを心に秘め、その上で手品を楽しむのが粋というものではないか。バラエティ番組に限ってはやらせを糾弾するよりもある程度許容する方が楽しいに決まっている。

 やらせやらせとうるさい風潮の中、めちゃイケのこの企画は非常に小気味よいものだった。あえてやらせであることを利用した手法に、笑いに対する心意気の極まりを感じる。

(編集部 三浦ヨーコ)


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