援助だけで能がない アフリカ開発会議で空回りする日本外交【週刊・上杉隆】
「残念ながら、アフリカの人々との本当の意味での交流というものを、政府や外務省の役人は、知らないですね」
筆者は昨夜(27日)、鈴木宗男氏と1時間にわたってアフリカについて論じた。オスマン・サンコン氏やジョン・ムルアカ氏を日本に紹介し、約20年余、アフリカ諸国に通いつめた鈴木氏が、その対話の最後に漏らした言葉がこれである。
第4回アフリカ開発会議(TICAD・?)がきょうから3日間の日程で開催されている。前夜から、会場でもある横浜インターコンチネンタルホテルに泊まりこんだ福田首相は、40ヵ国以上の首脳と「バイ(二国間)会談」を行い、国内政治ではみられないような意欲をみせている。
福田首相の意欲は並々ならぬものであるようだ。今後5年間での対アフリカODA額の倍増を約束したのみならず、開会式直後には、25億ドル(約2600億円)規模の投資基金の設立を発表するなどアフリカ諸国への積極的な援助姿勢をアピールしている。
こうした大判振る舞いの背景には、当然ながら、相応の「見返り」を求める狙いがある。
具体的には、(1)日本の安保理常任理事国入り、(2)世界スカウトジャンボリー開催国、(3)世界税関機構(WCO)事務局長選挙、(4)国際刑事裁判所(IOC)裁判官選挙、(5)オリンピックの東京招致(一部の国)といった具合に、日本が国際社会で求める地位に着くための支持を得たいのだ。
実際に、最初の「バイ会談」となったガボンのボンゴ大統領との首脳会談でも、福田首相は、個別事案として、ODA額の倍増と民間投資のための基金設立を提示している。
だが、こうした日本政府の熱い思いとは裏腹に、アフリカ側は総じてクールであるようだ。横浜・みなとみらいの会場は、「熱気」とは程遠い状況だ。
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