■WEC世界バンダム級選手権試合/5分5R
【王者】チェイス・ヴィービ vs 【挑戦者】ミゲール・トーレス
×[1R3分59秒/ギロチンチョーク]○

この夜、最初のWEC世界戦はバンタム級5分×5R。ハニ・ヤヒーラを下した王座初防衛戦でその名を上げた王者ヴィービが、ボクシング、ヒザ蹴り、ガードからの三角絞め、腕十字を得意とするトーレスの挑戦を受ける。パワー溢れるテイクダウン・パウンダーの王者と、スリムなテクニシャンの対決。メキシカンのファンが多い同地だけに、観客の声援はトーレスに集中した。

5Rの長丁場、スタートはトーレスのローキックだった。さらに右ローを繰り出したトーレスは、伸びのある左ストレートを放つ。上下を打ち分けるトーレス、チャンピオンの突進はまだない。トーレスの右ストレートに、ヴィービのカウンターは空振り。ハイキックを顔面に受けながら、テイクダウンに成功したヴィービだが、トーレスはギロチン、そして蹴り上げスタンドへ戻る。

ヴィービのテイクダウンが再び決まると、トーレスは手首を掴んでハイガードに。体をずらして腕十字のベースを作るトーレスだが、ヴィービはエルボー。めげずに腕十字を仕掛けるトーレス、さらにエルボーを落とすヴィービ。

と、トーレスは腕十字からオモプラッタ、そのままスイープに成功し、起き上がろうとしたヴィービにアナコンダチョーク。横に一回転したトーレスはギロチンにスイッチ。がっちりと決まり、ヴィービはなす術なくタップ。1R3分59秒、ミゲール・トーレスがWEC世界バンタム級チャンピオンに登り詰めた。

「僕は柔術家、だから柔術、柔術、柔術で勝つ」と柔術を連呼したトレースの見事な寝技だった。

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