■第9試合 UFC世界ライト級王座決定戦
BJ・ペン(アメリカ) vs ジョー・スティーブンソン(アメリカ)
○[2R4分2秒/チョークスリーパー]×

「この1年半、プロフェッショナルとしてしっかりトレーニングをついてきた。今までで一番調子がいい。以前、5Rを戦ったときとはスタミナは全く違う。僕は伝説になる。僕とファミリーは伝説になる」とBJ。スティーブンソンは「誰も倒せない相手なんていない。自分にもチャンスはある」とオクタゴンへ。

いきなり右ストレートをヒットさせたBJ、パンチを連打し、たまらずガードを取るスティーブンソンのギロチン狙いを簡単に察知し、ハーフガードを奪取。左エルボーを落としながらパスを伺うBJに対し、スティーブンソンは自らケージに擦り寄っていく。ケージを背にギロチン、立ち上がることを狙ったスティーブンソンに対し、しっかりとトップをキープしたBJがプレッシャーを与え続ける。必死に首を押さえ立ち上がろうとするスティーブンソン、BJは足をしっかり押さえて、その試みを遮断。パンチを叩き込み、しっかりパスガードに成功する。ガードに戻したスティーブンは、下からパンチを放つがBJの右エルボーで大きくカットする。おびただしい流血に見舞われたスティーブンソン、両肩を真っ赤に染めて1R終了のホーンを聞いた。

インターバルの間、カットマンが必死に止血しようとするが、スティーブンソンの流血は止まらない。

2R、勝負をかけるしかないスティーブンソンはスタンドでエルボーを仕掛ける。左ボディを放ったBJ、非常にやわらかい構えからパンチを放っていく。右アッパーでスティーブンソンをのけぞらせたBJは、左ジャブを有効に使い、左右のフックをヒットさせる。右ストレートでケージ際に追い込み、さらにパンチを放ったところで、レフェリーがドクターチェックを要請。血をふき取って試合は再開するが、右アッパーストレートでダウンを奪ったBJはマウントを奪取。必死で暴れるスティーブンソンのバックを制したBJ、マウントへ戻るとさらにエルボー、パウンドの追い討ちをかける。強烈左パウンドでスティーブンソンをのけぞらせ、バックマウントを奪取したBJ。そのままチョークを極めて一本勝ち。

世界戦。最強の対戦相手に対し一発の打撃でなく、その9分間の試合を完全に支配。「ショーン・シャーク、いるか?何かいいたければ、BJペンドットコムへ」と呼びかけた新王者。

「もう一試合はさんで、BJにチャレンジする。僕は彼を恐れない」とオクタゴンに上がった前ライト級王者シャークがコメントすると、「OK」と返答したBJ。お祭り気分のファンが燃え上がることさえ拒んだ、完全な強さ。BJ・ペン、天才がついにUFC世界ライト級のベルトをその腰に巻いた。

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