「若者が読んで涙するお手軽な読み物」、そんなイメージを持つ人も多い「ケータイ小説」に、作家の島田雅彦氏が挑戦することになった。

数々の話題作を発表し、泉鏡花文学賞、伊藤整文学賞の受賞作家としても知られる島田雅彦氏が、「徒然王子」と題したケータイ小説を、朝日新聞の携帯サイト「朝刊・日刊スポーツ」で連載を開始する。ただし、これは朝日新聞朝刊に連載する新聞小説を携帯サイトでも並行して公開するものだという。

 メディアをにぎわし、書籍化されるとベストセラーに名を連ねるケータイ小説は、心をひかれる大勢の若者と、「あんなものは文学ではない」と否定する大人たち、といった対立の図式を生み出してきた。しかし、実際には両方を読み比べている人は少ないはず。日本の現在を象徴するようなケータイ小説と古色蒼然とした新聞小説を同時に展開したときに、どんな反応が生まれるのか。島田氏はそこに今回の挑戦の意味を見出しているようだ。

 新聞小説といえば、古くは尾崎紅葉の「金色夜叉」や夏目漱石の「虞美人草」から、渡辺淳一の「失楽園」「愛の流刑地」など、メディアとしての新聞の隆盛とともに数々の名作・ヒット作を生み出してきた。現在も各紙が小説を掲載しているが、いまや新聞小説が待ち遠しいと思いながら新聞を開く人は少ないだろう。島田氏は、この新旧のメディアを使うことによって、双方の読者に対して何か新しい刺激を与えたいと考えているようだ。「徒然王子」の連載は、1月20日からスタートする。

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MarkeZine編集部 [著]

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