フランシス・ローレンス監督

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果てしない孤独と、迫りくる恐怖。近未来の人類に起こるクライシスを描いたSF映画「I AM LEGEND」が12月14日、日米同時公開となる。そのフランシス・ローレンス監督にお話を伺った。

■なぜ、この時代に「I AM LEGEND」を製作されようと思われたのですか?

かなり長い間、興味を持っていた作品なんだ。独りで都市に取り残されたとき、精神的にどのような影響を受けるのか。どのように生き残ろうとするのか。非常に苦しい局面において、どうやって希望というものを見つけるのか。そういうテーマを地球規模で危機的な状態にある今、描きたかったんだ。

■監督がこの作品に込められたメッセージは?

「希望」。すべてのものが失われてしまって、このようなトラウマの状態に置かれてしまったときに、心の中には何かを持って、それによって自分が進んでいくことができる。それが「希望」なんだ。

■そのメッセージを伝えるための撮影(映像表現)で最も苦労したところは?

ニューヨークの街を空っぽにすること。デジタルで表現したモンスターも難しかったよ。あと、ほとんどセリフが無い状況で、独りの登場人物だけで場面を作るということが難しかったね。サイレント映画を作っているような感じで構想を練り、撮影に入る前にウィルと話しあったんだ。だから、撮影に入ったとき、どのようにやって行きたいのかという事は、二人の間では既に目標が明らかになっていたよ。

■今、温暖化など地球規模の危機といえるものが問題になっています。その原因は人間の手によるものが多いと思うのですが、監督はどう思われますか?

その部分が、私たちがこの映画の中でいおうとしていることなんだ。つまり、自分たち人間が、自らの終焉を導いてしまうようなことをやってしまっている。それが廃棄物であったり、資源を使い果たしてしまったり。それは、意図的に悪いことをしようとしてなくても、自分たちがやっていることが最終的には悪をもたらしてしまうことがある。それが現実に起こっている。この映画の中でも、そのことをいいたいんだよ。

■映画の公開を待っている方々にメッセージをお願いします

非常にエキサイティングな作品だけれども、感動的な面もあり、とても引かれると思う。私たちは、この作品に誇りを持っているので、ぜひ皆さん、ご覧ください。

監 督:フランシス・ローレンス
脚 本:マーク・プロトセヴィッチ
出 演:アリス・ブラガ、ウィル・スミス、ダッシュ・ミホク、サリー・リチャードソン ほか
配 給:ワーナー・ブラザース映画
公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/iamlegend/
12月14日、日米同時公開