記者たちは怒っていた。日曜日の午後、彼らの多くは久しぶりの休日を過ごしていた。

 千葉のゴルフ場で仲間とラウンド中の者、六本木の映画館で新作を鑑賞中の者、久しぶりの美容院で順番を待っている者――。

 いずれも、人騒がせなひとりの政治家の緊急記者会見のおかげで、すべての予定を中断し、仕事に引き戻されている。

 ただ、こうしたことは、記者を生業としていればよくあることだ。またその政治家、つまり小沢一郎にとっても、決して珍しいことではない。

 とはいえ、肝心の記者会見は、あまりにお粗末に過ぎた。組織のトップの辞任会見としては最低限の水準にすら到達していない。むしろ、考えうる“最低”の要素をふんだんに含んでいる。本当に小沢代表にリーダーの資格はあるのだろうか? 大いに、そして改めて考えさせられる内容であった。

 小沢氏と福田首相による「党首会談」は、約1週間にわたって永田町を賑わせた。会談の最後には、自民党と民主党による大連立構想まで飛び出す。結局、小沢代表の辞意表明と、今夕(7日)開催予定の再会見での撤回と続き、騒動はひとまず幕を閉じようとしている。

 筆者もこの原稿を書いている時点(7日未明)まで、小沢代表を筆頭とする民主党幹部への取材に明け暮れた。現時点では、小沢氏が、今夕の記者会見にどう臨み、どう乗り越えようとしているのかは不明だ。ただ、日曜日の会見の後遺症が決して小さくないことは明らかだ。党首会談、および小沢辞任の真相は、「週刊文春」(木曜日発売)に記したのでそちらに譲る。本エントリーでは、失敗例が顕著である小沢氏の記者会見を徹底検証してみることにする。

大きく分けて今回の「失敗」には3つの要素がある。

会見設定日時の失敗
執拗なマスコミ批判
同僚や部下への苦言

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