23日のCL第3節CSKAモスクワ対インテル戦で、決勝ゴールを決めたDFサムエルの奇妙なゴール・パフォーマンスを覚えている人はいるだろうか。
 サムエルの放った何でもないヘディング。ワンバウンドした緩いボールは、CSKAのGKマンドリキンの両腕をすり抜けていった。イレギュラーとはいえ、明らかにGKの大失態だった。
歓喜するサムエルは肘から先を伸ばし、手の平を前方にヒラヒラと滑らせ、あたかもガチョウのようなポーズを見せた。イタリアやスペインにおいて「ガチョウ」とは「信じられない凡ミスをした間抜けなGK」の暗喩だ。サムエルはゴールに加え、GKマンドリキンへこれ以上ない屈辱を与えた、というわけだ。

 ところが、そのパフォーマンスが議論の対象になっている。4シーズン前のCLで、やはりラッキー・ゴールを決めたDFロベルト・カルロス(当時R・マドリー)が、ポカをしたB・ミュンヘンGKカーンを揶揄して同じポーズをした。試合後、ビデオ裁定の対象となり、「挑発的すぎる行為」としてロベルト・カルロスに2試合の出場停止処分が下った前例があるのだ。

 サムエル自身は「ゴールしたら何かパフォーマンスをしてやろうと思っていた。いったんは止めておこうと思ったが、喜びのあまり抑えきれなかった」と作為性を認めている。UEFAが今回も同様の裁定を下すかどうかはまだ明らかではない。このレベルのエピソードは、サッカー界に欠かせないユーモアの類だと思うのだが。