※参考URL KonKon氏のサイト

■永瀬麗子
デビュー:1996年(『レイジレーサー』(PS)ムービー)
設定年齢:21歳(1975年2月14日生まれという設定は最近スルーされています)

ナムコのレースゲームのイメージキャラクターです。キャラクターデザインは、登場する作品(ゲームソフト)ごとに変更が施されているので、比較するソフトによっては全然顔が違っていたりします。1998年12月に発売された『R4 -RIDGE RACER TYPE 4-』(PS)のムービーで存在感を示し、ゲーマーの間でアイドル視されるようになりました。今も『リッジレーサー7』(PS3)に出演して頑張っています。キャラクターデザインは、ナムコの社員だった由水桂氏が手掛けました。

ちなみに『リッジレーサー?』(PS2)の深水藍(19歳)、『MotoGP2』(PS2)の吉乃ひとみ(18歳)といった妹分もいます。深水藍は『リッジレーサー?』以降目立った活躍がなく、吉乃ひとみも「ナムコのスポーツゲームのイメージキャラ」という役目があったのですが、最近はすっかり見かけなくなってしまいました。
※参考URL 有限会社ケイカのサイト ※由水桂氏が社長を務めるCG制作会社)

■テライユキ
デビュー:1998年
設定年齢:17歳

漫画家のくつぎけんいち氏が制作したバーチャルアイドルです。タレント事務所に所属こそしていませんでしたが、CD・DVD・写真集のリリース、TV出演(『超V.I.P』)、CM出演(エチケットライオン)など、アイドルと呼ぶにふさわしい活動を展開。素直に可愛いと思えるルックスには説得力があり、生身のアイドルにも負けない人気を誇っていました。

今は芸能活動はしていないようですが、3DCGソフトの『Shade』や『Poser』でモデリングデータが発売されています。別に引退したわけではないので、何かのきっかけで再ブレイクするかもしれません。ひとつの時代を作ったバーチャルアイドルだけに、今後再評価が進むかも?
※参考URL くつぎけんいち氏のサイト

■ちゆ12歳
デビュー:2001年
設定年齢:12歳

「バーチャルネットアイドル・ちゆ12歳」というサイトから生まれたキャラクター。管理人自らを「仮想世界に生きる”電子の妖精”ちゆ12歳」と設定し、「バーチャルネットアイドル」という概念を世に広めました。テキストが面白いサイトのキャラとして有名だったので、ご存じの方も多いでしょう。正直色物なので、ここで取り上げるべきかどうか一瞬悩みましたが、広義で考えればバーチャルアイドルなのは確かなので、一応メモしておきますね。
※参考URL ちゆ12歳

■『アイドルマスター』のアイドル達
デビュー:2005年(アーケードゲーム)
設定年齢:12歳〜20歳

もはや説明不要ともいえる、アーケードゲーム出身の最強バーチャルアイドル・ユニットです。家庭用ゲームソフト『アイドルマスター』(Xbox360)発売後、その人気はさらなる加速を見せました。ソフトは日本のみの発売でありながら、Xbox360におけるアイテムのダウンロード販売の売り上げが、世界第3位を記録するという驚くべき経済効果も発揮しています。YouTubeやニコニコ動画などに「MAD動画(※1)」と呼ばれる作品が数多く発表されていることでも知られています。そのレベルの高さは凄まじく、他のMAD動画の追随を許さないレベルの作品を多く確認することができます。
(※1)MAD動画:様々な映像・音楽素材を組み合わせて作られる映像の俗称。

総勢10名のキャラクターが持つ個性は、ゲーム中で最大限に発揮されています。厳しいレッスンやオーディションをくぐり抜け、TV出演で歌い・踊るというアイドルの王道を様々な形で見せてくれるのです。単に応援するだけでなく、プロデューサーとしてアイドルに直接関わることができるという部分が、『アイドルマスター』最大の特徴です。『アイドルマスター』の登場により、バーチャルアイドルの世界は新たな局面を迎えたといえるでしょう。
※参考URL 『アイドルマスター』(Xbox360)公式サイト

初音ミク
デビュー:2007年8月31日(ソフト販売開始日)
設定年齢:16歳

初音ミクは、歌声を合成する音楽ソフト『初音ミク』と同名のイメージキャラクターです。同ソフトには、ヤマハが開発した「VOCALOID 2」という歌声合成エンジンが採用されています。勘違いしている人もいるかも知れませんが、キャラクターを動かすアニメーション機能などは一切ありません。初音ミクのアニメ動画はよく見かけますが、それらは全て「職人」と呼ばれる人達が自力で後付けしたものです。

約500人(男女合計)の中から選ばれた声優・藤田咲の適度な萌えボイスも好評で、『初音ミク』は発売前からかなりの話題となっていました。音階と歌詞を入力すれば、どんな曲でも歌わせることができるとあって、発売当初から現在に至るまで、様々な作品が各種動画配信サイトにアップされ続けています。当初は有名曲のカバーが多かったのですが、最近はオリジナル曲も増えてきています。

公式のキャラクター設定は「16歳、身長158cm、体重42kg」程度の情報しかありません。初音ミクの個性は、ユーザーやファンの手によって徐々に肉付けされていきました。代表的なところでは、ネギを振り回す動画が好評=「ネギが好き」、バカっぽいネタ曲が笑える=「アホの子」、替え歌で世間に物申す=「毒舌」、などがあります。まだデビューしてから2ヵ月ぐらいなので、性格設定は今後も追加&変化していくと思われます。

最近は音楽ソフトとしての評価や、キャラクター人気以外の部分で話題になることが多かったので、以下に簡単にまとめてみます。

●2007年10月14日
TBSの番組「アッコにおまかせ」で『初音ミク』が取り上げられる。オタク=キモイという図式を強調する、そのあまりにひどい内容にファンは激怒&落胆の声を上げる。

●2007年10月16日
Wikipediaで「初音ミク」の削除依頼が出される。

●2007年10月17日
GoogleやYahoo!JAPANで検索しても「初音ミク」の画像が出てこなくなる。

●2007年10月18日
・「初音ミク」の権利者(メーカー社長)は、Wikiの削除依頼に関わっていないことが判明する。※メーカーHPのブログで公式コメントが発表。
・「初音ミク」の存在を消そうとする第三者の陰謀説が浮上し、ネットで祭りが発生。
・検索エンジン「Live Search」が「初音ミク」の画像検索で一気に評価を上げる。

●2007年10月22日
MSN(マイクロソフトネットワーク)のトップページに「Live Searchで初音ミクを画像検索!」の文字が表示され、話題となる。

●2007年10月23日
初音ミク」の画像がGoogleで復帰。

●2007年10月24日
・Yahoo!JAPANの中間決算説明会で、証券アナリストが「初音ミク問題」について質問。
・同社・井上事業部長が「検索連動型広告に与える影響は特に現れていない」との見解をコメント。

様々な事件が起こったこの10月で「初音ミク」の認知度は、良くも悪くも飛躍的にアップしました。かつて存在そのものに疑問を持たれていた「バーチャルアイドル」が、このような形で世間の注目を浴びることになろうとは、いったい誰が想像できたでしょうか。長らくマイナージャンルに甘んじてきたDTMの世界に光を当て、さらに「検索エンジンはひとつじゃない」ことを教えてくれた初音ミク。彼女がどのように活躍の場を広げていくか、今後も目が離せません。

最後に、音楽ソフト『初音ミク』で制作されたオリジナル曲の動画を紹介してみます。

踊る?みくみくにしてあげる※テーマソング化している曲にアニメを追加した作品。
ヤキイモ feat.初音ミク
※最近の私的お気に入り。センスがすごい。

バーチャルアイドルの無限の可能性を感じずにはいられない、今日このごろであります。

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レッド中尉(れっど・ちゅうい)
プロフィール:東京都在住。アニメ・漫画・アイドル等のアキバ系ネタが大好物な特殊ライター。企画編集の仕事もしている。秋葉原・神保町・新宿・池袋あたりに出没してグッズを買い漁るのが趣味。

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