セミファイナルにはPRIDEに出場していたゲガール・ムサシが登場。クロアチアの新鋭ダミール・ミレニッチと対戦し、4分46秒TKO勝ちを収めた。打撃が得意なはずのミレニッチが、なぜかテイクダウンを狙うと、このタックルを易々ときったムサシはマウントを奪う、ここからパウンドの連打。ミレニッチが頭を抱えて抵抗できなくなったところでレフェリーが試合をストップした。

メインはおろか、セミファイナルまで譲ったHCF世界ライト級選手権試合はコロラド・ベースのMMAプロモーション=リング・オブ・ファイアーウェルター級王者トーマス・シュッテルが、コスタリカのアリエル・セクストンと対戦。試合開始早々にシュッテルが、三角絞めの体勢が入るとセクストンは高々と持ち上げ、シュッテルの体をキャンバスに叩きつける。ケージとキャンバスにはさまれるようにスラムをされたシュッテルだったが、組んだ足はしっかりロックしたままで、セクストンを絞め続け50秒で一本勝ちを奪った。

この夜のベストバウトとなったのは、第9試合で行われたHCF女子世界バンタム級選手権試合。バンクーバー島ビクトリア在住のサラ・カウフマンが、カリフォルニアからやってきたジネーレ・マルケスを2Rに渡り圧倒、王座についた。

藪下めぐみを下しているマルケスはスタンド勝負に出るが、カウフマンがすぐに手数、精度でマルケスを圧倒し始める。2R、テイクダウンを狙ってきたマルケスの試みを遮断し、反対にトップを奪取したカウフマンは、ここからパウンドを連打で落とす。何度も拳を顔面に受けながらも、タップをしなかったマルケスだが、ついにレフェリーが試合をストップ2R3分22秒、カウフマンのTKO勝ちとなった。

全12試合、出場24選手中、カナダ人ファイターは11人。そのうちの6人がカナダ人同士のマッチアップでアンダーカードに出場。米国、ブラジル、ロシア、アルメニア、コスタリカと国際色豊なラインアップがそろい、メイン&セミにカナダ人ファイターが一人も出場しないという珍しい大会となった。HCFでは、11月24日にブリティッシュ・コロンビア州で次回大会の開催を予定している。