米国は「高市円安」に怒り心頭! ベッセント財務長官の植田日銀ベタ褒めで狭まる利上げ包囲網
高市首相が掲げる「強い経済」は一向に実現する気配がない。むしろ米国とイスラエルが仕掛けたイラン攻撃のせいで、中東発の原油・ナフサ不足が日本経済を直撃。円安・物価高に歯止めがかからない中、消費者の購買力はそがれ、企業のコストはかさんでいく──。いくら経済オンチの高市首相でも、「利上げ阻止」は限界を迎えつつある。
中東情勢の影響が顕在化…食パンから肥料まで「値上げの夏・秋」がやってくる
高市首相は22日、日銀の植田総裁と約3カ月ぶりに官邸で会談。植田総裁が「金融政策の考え方も説明した」のに対し、「適切な政策を実行して欲しい」と求めたという。インフレ増税につながる円安を容認して利上げを渋ってきたクセに、何ともしらじらしい。おかげで、これから庶民を待ち受けるのは円安と原油・ナフサ不足による地獄の物価高だ。
総務省が22日に発表した4月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比1.4%上昇。3カ月連続で基調物価2%を割り込んだが、ガソリン補助金や私立高校の授業料無償化などで抑え込んでいるのが実情である。
「政策要因を除けばインフレ率は2%を超えています。早くも原油・ナフサ不足に端を発した値上げ発表が相次ぎ、2〜3割の値上げは当たり前。足元ではCPIを抑えても、夏場から大幅な価格上昇が見込まれます。22日に政府が発表した昨年度の実質賃金は前年度比0.5%減と、4年連続のマイナスでした。円安修正・インフレ抑制に後ろ向きな高市政権の顔色をうかがって、植田日銀は4月利上げを見送りましたが、6月利上げは待ったなし。いつまでも円安修正を図らない高市政権に米国もカンカンでしょう」(経済評論家・斎藤満氏)
■財務長官に「いい女ポーズ」不発
ベッセント米財務長官は19日、ロイター通信のインタビューで、植田総裁について「優れた中央銀行総裁」と称賛。「必要なことを行う余地が与えられれば、優れた金融政策を実現すると確信している」と踏み込んだ。利上げに後ろ向きな高市首相への牽制とも受け取れる発言に、「利上げ包囲網」は狭まってきた感がある。
今月12日、高市首相は来日したベッセント財務長官の表敬訪問を受けた際、肘をついて小首をかしげる媚態を見せたが、ベッセント財務長官は案の定フル無視。このシーンはSNS上で「80年代いい女ポーズ」と呼ばれ、失笑を買った。ちなみに、ベッセント財務長官は同性婚を公表している。
「これまで散々、円安修正を迫ってきた米国にしてみれば、利上げをせずに小手先の為替介入でしのごうとする高市政権は看過できない。まずは利上げが先というわけです。こうした外圧に加え、日銀の審議委員からも利上げを後押しする発言が相次いでおり、6月利上げに向けた環境は整っていると言っていい。高市さんは補正予算を組んで需要を喚起しようとしており、財政拡大の局面ではなおさら利上げは不可避。もし6月も見送れば、『物価の番人』としての日銀の存在意義は消え失せ、円安・インフレ加速と金利上昇の連鎖が続くことになります」(斎藤満氏)
くふう生活者総合研究所の買い物に関する意識調査(15〜18日実施)によれば、7割以上が「ナフサ不足による商品・サービスの価格高騰」を懸念しているという。経済オンチかつ独断専行の高市首相のことだ。コトここに至っても、生活不安を置き去りにしかねない。
