霧島(奥)がうっちゃりで琴栄峰を下す(C)共同通信社

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 大逆転のうっちゃりが炸裂した。

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 22日、結びの一番で大関霧島(30)が、同じ2敗の平幕琴栄峰と対決。土俵際に追い詰められた霧島は曲芸のように右足一本で踏ん張り、逆襲のうっちゃり。軍配は琴栄峰に上がったものの、物言いの結果、差し違えで単独トップとなる2敗をキープした。

 ともすれば足首を痛めてもおかしくなかった捨て身技。ある親方は「今の土俵でこれをやってケガをしないのは、霧島くらいのものですよ」と、こう続ける。

「霧島は関節が非常にしなやか。昔、プロレスラーのアントニオ猪木は『俺は二重関節だから関節技が効かないんだ』と話していた。関節の可動域が広いという意味だが、霧島もそれを彷彿とさせる。18歳で来日するまでモンゴルで日常的に乗馬を行い、大きな桶を担いで何度も水くみを行っていた。だからか、足腰のケガがほとんどない。筋肉の弾力性というか質もいい。うっちゃりが決まったのは下半身はもちろん、背筋と腹筋が強いからこそです」

 とはいえ、天性の素質だけで相撲を取っているわけではない。霧島を支えているのが、現在の角界でも随一と言える稽古量だ。本人も常々、「力士には稽古しかない」と口にしている。

「巡業などがなければ、1日30番はザラ。今は20番も取らない力士が大半なので、霧島の稽古量は頭1つ抜けています。日ごろから番数を多く取れば様々な場面に遭遇する。その経験が本場所に生きている。特に大関や横綱など、優勝争いが義務付けられている力士にとっては、不利な体勢でもいかに勝ちを拾えるかが重要です」

 前回、大関陥落の原因となったクビのケガも、背中や肩まわりの筋肉を鍛えることで克服。今場所優勝なら、次の5月は自身2度目の綱とり場所となる。

 2横綱2大関が休場する中、ひとり残った大関の超絶技が光った。

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 ところで、今場所全休の安青錦はなぜ故障に至ったのか。ある親方衆は「いっそ、稽古のやり方を見直すべきでは」と指摘する。いったいなぜか。安青錦の稽古のどこに問題があるか。●関連記事 【もっと読む】安青錦の故障は必然だった? では、それらについて詳しく報じている。