「えっ、持ち込み禁止だけど?」34歳女性、映画館に“ペットボトルとお菓子”持参のママ友に唖然…「だって高いじゃん」で感じた“常識の違い”
上映中の数時間、私たちを“別の世界”へ連れて行ってくれる映画館。しかしその一方で、スマホを開く人、座席を蹴る人、私語を続ける人など、館内マナーをめぐる議論は後を絶ちません。そんななか、映画館への「飲食物の持ち込み」をきっかけに、友人との“常識の違い”を痛感したというAさん。せっかくの映画時間に生まれてしまった、なんとも言えないモヤモヤとは――。
楽しみにしていた映画だったが…友人の“まさかの行動”に唖然
「もう、彼女と映画は観に行かないと思います……」
そう話すのは、働きながら子育てをするAさん(34歳)。ママ友のBさんと初めて一緒に映画を観に行ったときに感じた、“なんとも言えないモヤモヤ”です。
その日、2人が観に行ったのは話題の新作映画。Aさんが事前にチケットを予約し、映画館には上映30分前に到着しました。
「私、飲み物買っていい?」
そう聞くと、Bさんは「私は大丈夫」とひと言。Aさんはモバイルオーダーでドリンクを注文。Bさんをそれほど待たせることなく館内へ向かいました。
予告編が流れ始めた頃、隣でBさんがバッグをごそごそと探り始めました。取り出したのは、市販のお菓子と500mlのペットボトル飲料。ペットボトルをドリンクホルダーへ置き、そのままお菓子を食べ始めました。
「館内で購入された飲食物以外の持ち込みはご遠慮ください」――スクリーンでは映画館のマナー映像が流れていましたが、気にする様子はありません。映画が始まったあと、お菓子こそ食べませんでしたが、Bさんは時折ペットボトルを手に取り、飲み物を口にしていました。
「えっ? と思いました。ほかのお客さんの中には、嫌な気持ちになっている人がいるんじゃないかと思って……映画を観る集中力も少し切れちゃいました」
「私が厳しすぎる?」友人との温度差
上映後、映画の感想を楽しそうに話すBさんでしたが、Aさんは角が立たないよう、さりげなく切り出しました。
「ね、飲み物や食べ物の持ち込みは禁止だよ。予告のときにも流れてたでしょ」
するとBさんは、きょとんとした顔でこう返したといいます。
「そんなに厳格じゃないでしょ? 水筒持ってる人とか結構いるよ。しかも映画館の飲み物って高いじゃん。どうせちょっとしか飲まないし。気にしすぎだよ」
悪びれない反応。“ママ”も“仕事”も休めた貴重な休日に、いさかいを起こすのも躊躇われ、それ以上突っ込むことはしなかったといいます。
「私が厳しすぎるんでしょうか。確かに、わざわざ注意しにくるようなスタッフさんはいないし、罰則もないですよね。ですが、『館内で買うか』『我慢するか』だと思っていたので。マナーを守れない人が隣にいると思うと、正直恥ずかしかったです」
どこまで守るべき? 館内持ち込みのルール
こうした映画館での持ち込みルールは、たびたびSNSなどでも議論になります。映画館への飲食物の持ち込みは、多くのシネコンで「遠慮してください」と案内されています。
理由はさまざまですが、売店収益が映画館運営の重要な収入源になっていること、館内の衛生管理や匂い・音への配慮などが背景にあります。
とはいえ、ペットボトルやコンビニのお菓子、パンなどをこっそり持ち込む人も一定数存在することは事実です。だからこそ、Bさんのように「みんなやっている」「注意されるわけでもない」という感覚の人も少なくないのでしょう。
持ち込む理由に挙げられるのは、やはり価格でしょう。映画館によっても違いますが、例えば都内の大手シネコンのドリンクバーなら400円。館外の自販機で買った方が安く、水筒を持参すれば無料です。
また、下記総務省のデータにもあるように、映画はここ数年じわじわと値上がり続けています。
【大人一人あたりの映画鑑賞料金の変遷】
1980年:1357円
1990年:1615円
2000年:1800円
2010年:1800円
2019年:1815円
2020年 :1833円
2025年 :1933円
※総務省「小売物価統計調査 主要品目の東京都区部小売価格より」
大手シネコンでは、現在2000円〜2100円が主流です。家計が厳しいなかで、「ちょっと喉を潤したいだけだから」と、節約を意識する気持ちは理解できないものではありません。
また、「コンセッション(売店)の混雑を避けたいので、割高でもいいから自販機を置いてほしい」という声も聞かれます(導入している劇場もあります)。そもそも、館内持ち込みNGを“厳格に守るべきルール”とまでは思っていないという人もいるのかもしれません。
一方で、持ち込みを目撃した側は「注意するほどではないけれど、ルールを守っていない人がいる」と感じ、もしそれが友人であれば「価値観が合わない」と感じることもあるでしょう。
ルールをどこまで重く受け止めるか――映画館という空間にも、人それぞれの“常識”があるのかもしれません。
