少年野球場に無許可でダッグアウトやトイレ…一部に日ハム補助金活用、札幌市が連盟に除却勧告
札幌市東区の市街化調整区域にある少年野球場でダッグアウトやトイレを無許可で建築したとして、東区少年軟式野球連盟に対し、市が都市計画法に基づき施設の撤去を求める「除却勧告」を出していたことがわかった。
一部の建築物はプロ野球・北海道日本ハムファイターズの補助事業が活用されていた。他の野球場でも違法建築が見つかっており、市は実態調査を始めた。
■水洗トイレも
東区少年野球場は2002年に移転した旧丘珠小学校の跡地にある。市は地元の要望を受けてグラウンドを整備し、03年度以降、東区少年軟式野球連盟に無償で貸し付けている。連盟は維持管理を担い、大会で使用している。
球場施設の老朽化を受け、連盟は23年、野球場を修繕するファイターズの社会貢献活動「ダイヤモンド・ブラッシュ・プロジェクト」に応募し、採択された。24年4月、この助成金200万円や地元の寄付を活用して、一、三塁側に広さ約16平方メートルのダッグアウトを新設し、水洗トイレも建てた。
■「認識甘かった」
一方、この野球場は市街化調整区域にあり、こうした建築物を建てる際には市の許可が必要だったが、連盟は手続きをしていなかった。建築基準法に基づく着工前の建築確認申請も行っていない。連盟は「法令に関する認識が甘かった。規模の小さい構造物なので、問題ないと考えていた」と説明する。
本部席や一部の倉庫は連盟が03年当初に建てたが、東区はこれらが違法建築であることを長年にわたり認識できていなかった。24年度、東区役所職員が年1回の現地調査で、新設されたダッグアウトなどを見つけたことで判明し、市は25年5月、ダッグアウト、トイレ、物置など計9棟について、撤去を求める「除却勧告」を発出した。従わなければ、より重い「命令」を出す可能性もある。
連盟はダッグアウトや倉庫を現在も使用しているが、今後はテントを立てたり、簡易トイレをリースしたりすることを検討するという。市は「野球場としての利用は問題ないが、建物の使用は控えてもらいたい」としている。ファイターズは「野球を頑張る子供たちへの影響が出ないことを願う。正規の申請がなされていなかったことは残念で、関係各所と連携して丁寧に対応する」とコメントした。
■他の球場でも
市は、昨年閉園した札幌市南区の民間動物園「ノースサファリサッポロ」の無許可開発事件を受け、違法建築への対応を強化している。他の野球場でも違法建築が見つかっており、市は、市街化調整区域の市有地の実態調査を開始。6月中に概況をとりまとめる。
