鎌倉市が整備を進める漁業支援施設のイメージ図(同市提供)

 鎌倉市が同市坂ノ下地区に新たな漁港を整備する計画を巡り、2025年度から防波堤工事を請け負っていた建設会社が今年4月、市側に契約解除を通知していたことが21日、分かった。市側は解除理由を明かしていないが、今後、建設会社に対して契約不履行による損害賠償請求訴訟に発展する可能性がある。現状では工事続行は不可能で、31年度中の漁港完成のスケジュールは不透明になった。

 市は25年6月、横須賀市内の業者と約8億9千万円で工事請負契約を結んだ。漁港整備の第1段階として25〜28年にかけて海上を埋め立て135メートルの防波堤を建設する予定だった。

 契約締結後、市は近隣住民の声を受けて護岸を一時的に撤去して土砂で埋め立てる当初の工法を変更。市は工法変更に伴い工事費1千万円を増額する議案を昨年の市議会12月定例会に提出した。しかし、総務常任委員会で継続審議となり事実上の廃案となったため、市は今年1月、議案を取り下げていた。

 業者からの契約解除について、市はこの日の同委で報告した。業者からの解除通知は4月下旬に届き、市は受理。市幹部は業者側が示した解除理由について「今後、訴訟になる可能性があるので説明できない」としている。契約書では設計変更で請負金額の減額されたり、工事が一定期間中止になったりした場合、業者側が一方的に契約解除できると定めている。