相場展望5月21日号 米国株: トランプ氏、中国訪問時に(1)共同記者会見や(2)共同声明もせず⇒異例 日本株: 5/14から5連続安で▲3,468円安、米国高波及⇒反騰期待
■I.米国株式市場
●1.NYダウの推移
1)5/18、NYダウ+159ドル高、49,686ドル 2)5/19、NYダウ▲322ドル安、49,363ドル 3)5/20、NYダウ+645ドル高、50,009ドル【前回は】相場展望5月18日号 米国株: 米株大幅安、(1) 米・中首脳会談への失望感 (2) インフレ懸念増す 日本株: 決算で株価急伸した銘柄を中心に、大幅下落が目立つ
●2.米国株: トランプ氏、中国訪問時に(1)共同記者会見や(2)共同声明もせず⇒異例
1)トランプ氏、中国訪問時に(1)共同記者会見や(2)共同声明もせず (1)これは重要課題があったにも関わらず、異例の出来事(トランプ氏の成果が、あがらなかったため開催されなかった) 重要課題 (1)米国・中国の貿易摩擦・関税問題 (2)イラン問題 ・習近平・国家主席は、トランプ氏に一切の妥協をしなかったもよう。 ・イラン問題は進展せず。 (2)トランプ氏の訪中国に同行した米国大手企業のCEOの株価が下落したのが目につく ボーイング エヌビディア クアルコム ビザ 5/13 240ドル 225 213 320 5/14 229 235 200 322 5/19 215 220 195 329 5/20 222 223 202 330 株価下落は、訪中国の低評価を裏付けていると思われる。2)エヌビディア、2~4月期決算発表で好業績も、市場期待の届かず ・5/20に好決算発表も、株価は前日比+1.3%高で終わった。
3)5/20の米国株は、イラン攻撃終結を期待してNYダウは+645ドルと大幅高 ・イラン攻撃終結への期待から ・原油先物価格は▲5%安。 ・米国金利は低下。 ・ただし、イラン攻撃終結の「情報源が今一つ明確でない」ため、確かな情報が必要。 ・5/20の株高要因 ・NYダウが5/15⇒5/19までで▲700ドル下落していたため、自律反発狙いの買いが入った。 ・イラン攻撃終結への期待。 ・エヌビディア決算発表を受け、AI・半導体関連株高に波及。 ・原油安を受け、金利低下し、株式の割高感が薄れた。
●3.トランプ氏の支持率急低下、経済運営などに不満=NYタイムズ調査(Quick Money)
1)調査結果 支持 反対 イラン戦争 30% 64% 経済運営 ー 64% 2)中間選挙を控えた共和党候補者の深刻な政治リスクも示唆した。●4.トランプ氏、FRBに早期の利下げを求めない考え・・エネルギー価格高騰で物価動向見極め(読売新聞)
■II.中国株式市場
●1.上海総合指数の推移
1)5/18、上海総合▲3安、4,131 2)5/19、上海総合+38高、4,169 3)5/20、上海総合▲7安、4,162●2.中国の生産・消費指標、4月はいずれも伸びが鈍化、予想も大きく下回る(ロイター)
1)中国国家統計局が5/18発表した、4月の鉱業生産と小売売上高の伸びが鈍化した。 ・4月鉱工業生産は前年同月比+4.1%増、ロイター予想の+5.9%増を下回る。3月の+5.7%増から伸びが鈍化した。2023年7月以来の低い伸びとなった。 ・消費指標の小売売上高は、わずか+0.2%増にとどまった。予想+2%増だった。3月の+1.7%増とは大幅に低下した。2022年12月以来の低い伸び率だった。 ・4月自動車の国内販売は、前年同月比で▲21.6%減と、7ヵ月連続で減少した。 ・1~4月の固定資産投資は▲1.6%減、予想は+1.6%増だった。●3.中国、4月新築住宅価格、主要70都市のうち49都市で値下がり、前月比でやや改善も下落が続く (TBS)
●4.中国、レアアース供給懸念に対応も、規制撤廃には至らず、米国が発表(ロイター)
■III.日本株式市場
●1.日経平均の推移
1)5/18、日経平均▲593円安、60,815円 2)5/19、日経平均▲265円安、60,550円 3)5/20、日経平均▲746円安、59,804円●2.日本株: 5/14から5連続安で▲3,468円安、米国高波及⇒反騰期待
1)5/20、日経平均は「金利上昇」で5日続落、日経平均は6万円割れ (1)日経平均と10年物金利・原油価格の推移 日経平均 10年金利/日本 WTI原油 5/14 ▲618円安 2.629% 103.96ドル/バレル 5/15 ▲1,244 2.704 105.42 5/18 ▲593 2.746 102.44 5/19 ▲265 2.804 104.10 5/20 ▲746 2.791 99.08 ・日経平均、513終値⇒5/20終値で▲3,468円安、5日連続下落で大幅安となった。 ・10年金利/日本、5/13 2.591%⇒5/19 2.804と+0.213上昇し、株価割高感がでた。5/20は▲0.013%低下した。 ・WTI原油先物、5/13 101.00ドル⇒5/15 105.42まで+4.207ドル上昇した。5/20はイラン戦争終結期待から前日比▲5.02ドル安となった。(2)原油高・金利上昇が重荷、AI・半導体株相場に変化をもたらしている。
2)日経平均の1日の値動き 5/15 5/18 5/19 5/20 前日終値 62,654円 61,409 60,815 60,550 当日始値 62878 61,299 61,202 60,567 当日高値 63,235 61,478 61,456 60,567 当日安値 60,937 60,376 60,256 59,292 当日終値 61,409 60,815 60,550 59,804 ・朝高の後、終値では前日比で安値引けとなっている。 ・海外短期筋は朝高を演じるものの、その後、売りに転じている様子が伺える。つまり、朝高で株買いを誘った後、売りに転じて、買い持ち高を解消しているようにみえる。
3)日経平均寄与上位 (1)5/19、日経平均▲265円安、寄与上位5銘柄▲850円安、占有率320.75% 寄与上位 寄与額 下落率 東京エレクロトン ▲211円安 ▲4.26%安 アドバンテスト ▲208 ▲3.29 フジクラ ▲193 ▲16.95 ソフトバンクG ▲187 ▲4.15 ファナック ▲51 ▲3.82 合計 ▲850
・下支えしたのは、ファーストリテイ +278円高、リクルート +73円高、コナミ +58円高、KDDI +30円高などである。 ・つまり、日経平均は総計で▲265円安となったが、上昇銘柄が目立ったのも19日取引の特徴だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1,116と、全体の71%を占めた。なお、値下がり銘柄数は430で27%だった。
(2)5/20、日経平均▲746円安、寄与上位5銘柄▲534円安、占有率71.58% 寄与上位 寄与額 下落率 ソフトバンクG ▲259円安 ▲6.01%安 東京エレクロトン ▲107 ▲2.25 フジクラ ▲80 ▲8.52 ファナック ▲57 ▲4.44 信越化学 ▲31 ▲2.66 合計 ▲534
・人工知能(AI)・半導体関連株が下げを主導したが、半面、アドバンテストやキオクシア、イビデンが上昇するなど、まちまち。ただ、下落株の下げ率が大きかった。
●3.食品トレー、6月から相次ぎ値上げ、「ナフサ不足」で食品価格全体に波及(FNN)
1)「エフピコ」1万種類の製品価格+20%以上引上げへ。●4.鶏もも肉の価格、最高値を更新(テレビ朝日)
●5.LIXIL、値上げ8~15%(日テレ)
●6.ニデック、EV駆動装置「イーアスクル」事業を大幅縮小へ、中国自動車大手と合弁解消の協議
1)創業者の肝煎り事業が収益規模しく縮小へ(読売新聞)■IV.注目銘柄(投資は自己責任でお願いします)
・4307 野村総合研究所 業績回復 ・7952 河合楽器 業績好調 ・9616 共立メンテ 業績堅調執筆者プロフィール
中島義之 (なかしま よしゆき)
1970年に積水化学工業(株)入社、メーカーの企画・管理(財務含む)を32年間経験後、企業再生ビジネスに携わる。現在、アイマックスパートナーズ(株)代表。メーカーサイドから見た金融と企業経営を視点に、株式含む金融市場のコメントを2017年から発信。発信内容は、オープン情報(ニュース、雑誌、証券リポート等々)を分析・組み合わせした上で、実現の可能性を予測・展望しながらコメントを作成。http://note.com/soubatennbou
