8ガロン(約30リットル)の食用油を使って冷却しているパソコン。しっかりと密閉したケースの中に油を入れてAMD Athlon FX-55プロセッサとGeForce 6800 Ultraを置いています。要するにマザーボードが油に漬かった状態。実用に耐えるもののようですが、室内に置いて使用中にけつまずいたりすると大変なことになりそう。

詳細は以下の通り。
Strip Out The Fans, Add 8 Gallons of Cooking Oil | Tom's Hardware

使用したPCのスペックは以下。

マザーボード:GIGABYTE GA-K8NXP-SLI(nForce4 SLIチップセット搭載) 220ドル(約2万6000円)
CPU:AMD Athlon 64 FX-55 1079ドル(約12万6000円)
グラフィックボード:GeForce 6800 Ultra 359ドル(約4万2000円)
メモリ:DDR400 1GB 120ドル(約1万4000円)
HDD:Maxtor 320GB 155ドル(約1万8000円)
アクセサリ:キーボードとマウス、16倍速DVD-Rドライブなど。総合計で2000ドル(約23万4000円)ぐらい。

最初は油より熱伝導率の良い蒸留水を使おうと考え、5ガロン(約19リットル)の蒸留水を使って実験してみたところ、5分ぐらいでショートしてしまったらしい。2000ドルもするハードウェアを失いたくなければこんなことはやってはいけないそうです。何でもチャレンジする姿勢はすごい。


まずは油の中でちゃんと動くのか実験。冷却は大丈夫なようです。


使用する透明のケース。


準備したもの。穴を開けたりシリコンで埋めたりでいろいろ必要です。


油が漏れないようにしっかり密閉。


ここもしっかりシリコンで埋めておきます。


CPU周辺も油がしみ通らないようにしっかりシリコンで処理。


油を抜くときのために、ケースの底にはゴムの栓をつけておく。


準備完了。


使用する油。


油をひたひたに入れる。HDDなどは油面より上に設置してあります。


やってみたところ、油の温度上昇はゆっくりでだいたいカ氏104度(セ氏40度)ぐらいまでしか上昇しなかったらしい。このシステム、本当はAthlon 64 FX-60を使う予定なのだが、FX-55のままでもIntel Pentium-D 840より早く動作するとのこと。もちろん、液体を大量に使っているので油漏れや不純物の混入によってショートする危険も考えられるので、そのときはオイルを全て抜いてハードウェアを掃除する必要があります。底につけたゴム栓はその時のためのものですね。

この実験を行った人たちは簡単に作るために食用の植物油を使っていますが、オススメの油はモーターオイルだそうです。今後作る方は参考にしてください。

この様子をおさめたムービーのダウンロードは以下から。油をケースに注いでいくところは見ていてワクワクします。
Tom's Hardware Guide: Download










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