都心エリアで行きつけにしたい寿司店4選 味わい、雰囲気、価格すべてに3つ星!

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おと週スタッフが何度も行ってきた寿司特集。毎回、納得のいくお店を紹介してきましたが、中でもここ!となるとどこなのか……変わらずの美味、雰囲気、安心価格で楽しませてくれる。さらに言えば、掲載後にスタッフが何度も足を運ぶようになった店をご紹介!

本店から受け継ぐ江戸前の伝統と技を気軽な風情で味わう『すきやばし次郎 日本橋店』@日本橋

寝具や和装小物が並ぶ売り場を抜けると藍色に白で染め抜かれた“鮨”の文字。それをくぐると、職人らしい清々とした風体の大将が笑顔で迎えてくれた。

16歳でこの道に入り、そのほとんどで「すきやばし次郎」の看板を背負ってきた。日本橋高島屋にあるこの店は、いわば暖簾分け。身に染み込んだ本店の技と味を引き継ぎつつも、風情も値段もぐっと庶民的。

「好きなネタを好きな順番でお腹いっぱい食べてもらうのがいちばん」とてらいなく話す、気軽な町場の寿司店とおんなじスタンスなのだ。

そんな彼が握る寿司は色気がある。セクシーって意味じゃない。そこはかとなく艶っぽいのだ。半世紀以上も寿司と向き合い続けた職人だからこそ生み出せる姿なのだろう。

盛合せ5500円

『すきやばし次郎 日本橋店』盛合せ 5500円 真に実力のある豊洲の卸「フジタ水産」から仕入れるマグロにウニや車エビなど選りすぐりの7貫と鉄火巻きがのる

言うまでもなくネタの揃えは大将が豊洲で目利きしてきた上物ばかり。目の前にポンと置かれたそれらを口に含めば、たちまち心が震えてくる。

さらに、ちらしにも江戸前の伝統が息づいていた。ネタの下に忍ばせたかんぴょうや、芝エビで作ったおぼろ、肉厚などんこから滲むコクのある甘みが米酢と塩だけで切るシャリの酸味と混じり合い、それぞれのネタの輪郭を立たせてくれている。

百貨店という意外な場所で出合った寿司に、その醍醐味と奥の深さを改めて教えられた。

『すきやばし次郎 日本橋店』大将 浜田政則さん

大将:浜田政則さん「ちらしは15食限定なので早めにお越しください」

『すきやばし次郎 日本橋店』

[店名]『すきやばし次郎 日本橋店』

[住所]東京都中央区日本橋2-4-1日本橋高島屋7階

[電話]03-3211-4111

[営業時間]11時〜18時(17時半LO)

[休日]施設に準ずる

[交通]地下鉄銀座線ほか日本橋駅直結

築地のテッペン…それを目指し続ける江戸前の技『鮨聖(すしきよ)』@築地

中学卒業後、すぐに築地場外の店に修業に入った青年は、将来この街でいちばんの職人になると大志を抱いた。それを叶えるため小肌なら小肌の、穴子なら穴子のと、それぞれ名店と呼ばれる店も渡り歩いてきた。

再び舞い戻ってきたのは場内のとある店。彼の握った寿司はたちまち評判を呼び、行列を作ることに。そして今から5年前に独立を果たす。

にぎり(特上)6600円

『鮨聖(すしきよ)』にぎり(特上) 6600円 包丁を入れてから湯引きした白イカは見た目にも華やか。サンマには生姜とネギの薬味を合わせて爽やかな味わいに。穴子の口溶けも抜群だ。巻物はマグロを叩き千本漬けを仕込んだトロたく

氷冷式の木箱に並んでいるのはピカピカのネタたち。卸との信頼関係で仕入れる質の高さはもちろん丁寧な仕事もひと目で伝わってくる。加えてシャリも上々。昆布の旨みを含ませ赤酢と米酢で切ったそれは、味の強いネタも白身にもしなやかに寄り添う名脇役だ。

あれから30年以上が経ち、席はいつも予約で埋まっていても、かつての青年の奮闘は続いている。

『鮨聖(すしきよ)』店主 佐藤聖朗さん

店主:佐藤聖朗さん「お昼でもおつまみ付きのコースも用意しています」

『鮨聖(すしきよ)』

[店名]『鮨聖(すしきよ)』

[住所]東京都中央区築地6-26-6

[電話]03-6264-3244

[営業時間]昼は11時半と13時半入店の2部制、18時〜22時(21時半LO)

[休日]日・祝、第2・4水

[交通]地下鉄日比谷線築地駅1番出口から5分

研ぎ澄まされた寿司と風情に浸る贅沢なランチ『江戸深川 鮨 にしち』@門前仲町(※鮨の字は本来、魚に米に乍)

店に入ると木曽檜を切り出した一枚板のカウンターに目を奪われた。毎日せっせと米糠で磨き上げたそれは、なめらかな肌あたりも気持ちよく、これから始まる食事への期待を高めてくれる。

目の前に立つのが店主の稲垣さん。ほぼフラットな開けた視界の先で披露される、流れるような所作を眺めていると、まずやってきたのが赤身のヅケ。

ランチ握り6000円

『江戸深川 鮨 にしち』ランチ握り 6000円より、赤身

「マグロは寿司の華」と語るように、仕入れにとりわけ心を砕いていて、「やま幸」から買い付ける上物の味と香りの濃さに身悶えした。さらにシャリだ。粒感のある山形産の雪若丸を固めに炊いて、やや強めに酢と塩を効かせて切る。ネタと一体になれば身の旨みが鮮やかに立ち、さらには酒まで誘ってくる。

誰か大切な人を連れて来たい。そう思わせる店の風情と味なのだ。

『江戸深川 鮨 にしち』店主 稲垣尚さん

店主:稲垣尚さん「ランチは金・土・日のみご用意しています」

『江戸深川 鮨 にしち』

[店名]『江戸深川 鮨 にしち』

[住所]東京都江東区牡丹1-14-6

[電話]03-6458-5427

[営業時間]11時半〜13時LO(金・土・日のみ)17時〜22時

[休日]水・木

[交通]地下鉄東西線ほか門前仲町駅4番出口から徒歩2分

長く付き合える握りよし、酒よし、心意気よしの名店『寿司孝 本店』@深川

厳選して仕入れる魚介に満足することなく、隠し味程度に赤酢を使いおだやかに仕上げるシャリ。煮切りには土佐醤油を使い旨みを加味。新生姜だけで作るガリ。日本酒は寿司を引き立てるものが中心で、さらに器を九谷で揃えるなど細部にも心を配る。

おまかせコース・みやび8800円

『寿司孝 本店』おまかせコース みやび 8800円より、(先付、小鉢2品、刺身2種、焼き物、鮨7貫、お椀、デザート) 赤身に大トロ、江戸前の定番、穴子や小肌がのる

そして握られる、ネタがきらめく端正な寿司たち。口に運べば、シャリがはらりとほぐれネタと一体となり、ただただ「はぁ…旨い」。

深川に店を構えて74年。下町ならではの親しみやすさも魅力で、親子3代で通っている、人生のハレの日をすべてこの店でなんて客がいるだけでなく、豊洲の「大力商店」さんのように自身の卸した魚介を楽しみにくる仲卸の方まで。

「旨い」の前には分断も格差もない。喜ぶ笑顔が溢れるこんな店こそ、通い詰めたい店なのだ。

『寿司孝 本店』店長 飛永信治さん

店長:飛永信治さん「味だけでなく皆さんとの会話にも力を入れています」

『寿司孝 本店』

[店名]『寿司孝 本店』

[住所]東京都江東区冬木17-10

[電話]03-3641-0059

[営業時間]11時半〜13時(LO、火は休み)、17時半〜21時(LO)、日は11時半〜13時(LO)、17時半〜20時(LO)

[休日]月

[交通]地下鉄東西線木場駅4b出口、都営大江戸線ほか門前仲町駅5番出口から徒歩10分

撮影/西崎進也(すきやばし次郎、鮨聖)、浅沼ノア(にしち)、橋本真実(寿司孝)、取材/菜々山いく子(すきやばし次郎、鮨聖、にしち)、編集部(寿司孝)

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2025年11月号

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