XFN―ASIAによると、中国人民銀行(中央銀行)は16日、短期金融市場で、総額3000億元(約4兆6500億円)規模の資金吸収を実施した。1日の資金吸収量としては、2002年6月の短期市場開設以来、最大規模。資金吸収の内訳は1年物の人民銀行手形の売りオペ2100億元(約3兆2500億円)と、期間7日間のリバースレポ(買い戻し条件付債券売りオペ)900億元(約1兆4000億円)。人民銀行は手形1年物の売りオペを毎週火曜日に行っているが、リバースレポは通常、木曜日となっている。

  人民銀行はウェブサイトを通じて、手形1年物の金利が2.7961%と過去8週間の水準と同水準だったと発表。一方、7日物のレポ金利は9日に実施した際の1.35%よりも低い1.25%だった。

  一方、人民銀行は15日、市中銀行に預金の一定部分を強制的に預けさせる預金準備率を0.5%ポイント引き上げており、これだけで1600億元(約2兆4800億円)の資金を市場から吸収したとみられる。当局は巨額の過剰流動性を経済の不安定要因として懸念している。【了】

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