CBS MarketWatchによると、中国政府は過熱する景気を冷やそうと国内投資の抑制に乗り出しているが、そのまさに抑制対象となっている中国の内需関連株に投資運用先を集中させ、高い運用成績をあげている米系投資ファンドがある。

  米金融大手ジョン・ハンコックが運用する中国ファンド「ジョン・ハンコック・グレイター・チャイナ・オポチュニティーズ・ファンド」がそれだ。同社の香港駐在ファンドマネジャー、ポーリーン・ダン氏は、キャッシュフロー(現金収支)や配当利回り、経営の質といったバリュエーション指標を用いて、年率7-8%の高成長を続ける中国経済のけん引役となっている有望企業を発掘しようとしている。

  投資ファンドの運用実績調査会社リッパーによると、この2005年6月設立の中国ファンドは、運用実績を示す基準価格が今月11日までの1年間に55%増加し、平均の48.6%増を上回る好成績をあげている。同ファンドの2大投資先はニューヨーク証券取引所にも上場している石油最大手のペトロチャイナ(中国石油天然気集団公司)と携帯電話最大手のチャイナ・モービル(中国移動)で、この2社だけで全資産のほぼ20%を占める。

  現在、ダン氏が最も注目しているのは香港3位の銀行、東亜銀行で同行を含む中国系銀行に同ファンドの総資産の25%以上を振り向けている。「(中国の)金融業界は、まだまだ成長の余地がある」とダン氏はいう。中でも東亜銀行は中国との取引が断トツで、今後の株価上昇が期待でき、現に米市場で取引されているADR(米国預託証券)の価格は、12日の終値で5.90ドルと、この1年で2倍近くの上昇を示している。  また、ダン氏はホンダの中国での合弁企業であるデンウェイ・モーターズ(駿威汽車有限公司)にも注目している。中国の中間所得層が豊かになるにつれ、同社が組み立てているホンダ車の売り上げ増が期待できるというもの。【了】