“心霊スポット”扱いや不審火で住民不安募らせた廃墟ホテル…行政代執行で撤去開始…費用610万円は所有者に請求へ(静岡・下田市)
静岡・下田市の国道沿い、山のふもとにたたずむ「旧下田富士屋ホテル」。
(下田市の担当者)
「特定空き家に対する緊急代執行による撤去を開始することを宣言します」
下田市は、20日、長年にわたり放置された廃墟ホテルを撤去するため行政代執行に乗り出しました。
下田市は、ホテルの所有者である東京の不動産会社にたびたび対応を求めてきましたが、応じていませんでした。
20年以上、廃墟となっていたホテルではさまざまな問題が起きていました。これは3年前、私たちが取材したときの映像です。
(記者)
「草木がうっそうと生い茂っていて、入り口がどこか分かりません」
「旧下田富士屋ホテル」は1970年ごろに創業し、経営悪化により2001年に廃業となりました。
入り口のガラスは割れ散乱したままに…さらに中へ。
(記者)
「老朽化がかなり進んでいて、天井がはがれかかっています。一部は崩れたのでしょうか、天井がはがれ落ちていることも確認できます」
インターネット上では「心霊スポット」として紹介され、無断で立ち入る人の姿がたびたび目撃されていたといいます。そして2年前には…。
不審火とみられる火災も発生。周辺住民からは不安の声も上がっていました。
20日、許可を得て廃墟ホテルの隣にある住宅の裏に入らせてもらうと…。
(記者)
「上部からのがれきが住宅の屋根にのりかかっています」
崩落してきた建物のがれきが落ちてきて、屋根の一部が壊れてしまったといいます。
(被害を受けた住民)
「困りましたし怖くてね。(市は)避難してくださいと言うけれど、1日2日は避難できても何か月も避難できないから、一番前の部屋でびくびくしながら生活してきました」
(下田市 建設課 佐々木 豊仁 課長)
「隣接家屋に被害がありましたが、がれきがあたって雨漏りが発生して、漏電や火災の危険性があるということで、緊急代執行で対応せざるを得ないと判断しました」
今回、撤去されるのは、すでに倒壊している一部の建物で、撤去費用の610万円は所有者に請求します。
下田市内には、他にも廃墟となっているホテルや旅館があり、市は景観や防犯の面から建物の所有者に早急な対策を求めていく考えです。
