くらしの防災ガイド

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 神戸市は市内の全世帯に向けて「くらしの防災ガイド」の最新版を配布しています。阪神・淡路大震災の発生から30年を迎えたなか、災害への備えを見直し、避難行動を家族で確認するよう呼びかけています。

くらしの防災ガイド

 この防災ガイドは、神戸市が毎月発行している「広報紙KOBE」の6月号に同封され、市内の全戸に届けられています。市のホームページでも閲覧できます。

 冊子には、災害時に備えて日ごろから準備しておくべき非常持ち出し品のほか、避難の判断基準や自宅の安全点検の方法など、実用的な情報が掲載されています。

 また、裏面には地域ごとのハザードマップが印刷されていて、土砂災害や洪水などのリスクのある区域、避難所の位置、避難ルートなどが確認できます。

 神戸市建設局防災課の辻岳史さんは、「災害時は、最も近い避難所が安全とは限らない。避難ルートに危険箇所がないか、家族で事前に確認してほしい」と話します。

 確認すべき点として、▼自宅周辺や通勤・通学先の危険箇所の把握、▼避難先や避難経路の確認、▼避難にかかる時間やルートの安全性の検討、などを挙げ、「少し遠くても、安全にたどり着ける避難先を選ぶことが重要だ」としています。

各区ごとに避難場所などが細かく記入されている

 神戸市ではまた、災害発生時の情報提供手段として、スマートフォンを活用した以下の取り組みも進めています。

・地図上でさまざまな情報が確認できる「神戸市情報マップ」
・災害関連の最新情報をまとめた「リアルタイム防災情報」
・位置情報と音声で周辺の危険を知らせる「耳で聞くハザードマップ」
・市民がLINEで投稿しAIが集約・地図化する「災害掲示板」
・交通機関が災害で運行停止した際に一時滞在先を予約できる「帰宅困難者支援システム」

 辻さんは「災害が起きてからでは遅い。市民一人ひとりが、今できる備えを進めてほしい」と呼びかけました。

 なお、ガイドは市役所や各区役所、建設事務所などでも配布されています。

※ラジオ関西『サンデー神戸』より

神戸市建設局防災課の辻岳史さん(写真左)、『サンデー神戸』パーソナリティーのクマガイタツロウ(同右)