WBOアジアパシフィック王者・村田昴に健闘するもTKO負けを喫した元世界王者の小国以載

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 「ボクシング・WBOアジアパシフィック・スーパーバンタム級タイトルマッチ」(20日、後楽園ホール)

 元IBF世界同級王者の小国以載(37)=角海老宝石=が王者・村田昴(28)=帝拳=に挑戦し、6回1分42秒TKO負けを喫した。

 敗れはしたものの、37歳の気迫あふれるファイトぶりに後楽園は沸いた。序盤、自分の距離から攻撃をたたみかけ、ワンツーを浴びせるなど主導権を握った。ただ、3回以降はペースを失うと、5回には連打を食らって棒立ちとなる場面もあった。6回も鼻血を出しながらなすすべなく連打を浴びせられ、レフェリーストップとなった。

 元世界王者の意地を見せた37歳は「フラフラです。おっさん頑張った」と、控え室ですがすがしい表情。最後はダメージ以上にスタミナが限界だったといい、「1、2回はいけるかと思ったが、(3回以降の)僕の落ち方が半端じゃなかった。こてんぱんにやられた。脳が揺れたというよりバテたっすね。村田君もハーハーいってたけど、(そこからも)あれだけ手数があって動けるのはすごいっすね。スタミナがちゃうなと。僕は(最後は)過呼吸だった」と現WBO−AP王者に脱帽した。

 ただ、名勝負で会場を沸かせた立役者は「盛り上げ役なので。勝って盛り上げたかったけど」と胸を張り、「ウルトラマン(3分間)よりは持ったっすね」と笑いを誘った。今後については「ゆっくり休んでから考える?はい」と話すにとどめた。