元世界王者の小国以載を撃破し、2度目の王座防衛を果たした村田昴

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 「ボクシング・WBOアジアパシフィック・スーパーバンタム級タイトルマッチ」(20日、後楽園ホール)

 王者の村田昴(28)=帝拳=が、元IBF世界同級王者の小国以載(37)=角海老宝石=と対戦し、6回1分42秒TKOで勝利した。2度目の防衛に成功し、プロ10戦10勝(10KO)とパーフェクトレコードを更新した。

 初回、元世界王者のワンツーを被弾するなど、主導権を握られる展開となった。しかし、脂が乗っている28歳は3回以降はペースを握ると、手数で圧倒。ペースの落ちた相手に手を緩めることなく連打を浴びせていき、6回、小国がなすすべなくふらついたところでレフェリーストップとなった。

 互いに気迫を前面に出しての激闘に場内は大盛り上がりとなった。逆転で勝ち名乗りを受けた村田は、名勝負を繰り広げた小国と熱い握手を交わし、「(試合を通じて)小国さんの気持ちがすごく伝わってきた。序盤は足を使って動く作戦だったが、小国さんのテクニックがあってなかなか攻略しにくかった。そこからは持ち味のスタミナとスピードを生かして戦った」と胸をなで下ろした。

 デビュー以来の連続KO勝利を節目の「10」に伸ばし、今後については「世界を目指していきたいが、小国選手のように(相手が)世界トップとなると自分のボクシングをいつものように発揮できない。もっと練習していって、スキルを上げていく。世界を目指してやっていく」と高らかに宣言した。