遠藤(左)を押し出しで破る安青錦

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 「大相撲夏場所・7日目」(17日、両国国技館)

 平幕の安青錦が遠藤を押し出し、2日目から6連勝で1敗を守った。ウクライナ出身ながら日本語が堪能で、過去の力士の映像を見ながら磨く技能を発揮した。横綱豊昇龍は平戸海を小手投げを退け、3連勝で5勝2敗とした。綱とりの大関大の里は尊富士をはたき込み無傷7連勝。大関琴桜は豪ノ山に寄り切られ3敗に後退した。無敗は大の里と伯桜鵬。1敗で小結若隆景、安青錦が追う。

 相撲巧者の遠藤を圧倒した。安青錦は押し合いから左四つになり、右でおっつけながらのど輪で押し出した。6連勝に「最後まで前に出たのが良かった」とうなずいた。

 新入幕の春場所で11勝を挙げ敢闘賞を獲得。今場所は右手を伸ばす突きが目立つ。元横綱日馬富士の映像を参考に「まだしょっぱいですね。のど輪で一気に出るまではできない」と語った。

 自身と同じ、大きくない体で活躍した力士を研究。師匠の安治川親方(元関脇安美錦)が保有するDVDやYouTubeが教科書。元横綱若乃花(3代目)の技能を「まだ10%もできない」と、元大関旭国を「どんな体勢でもあきらめない」と、元関脇琴錦を「相撲が速い」と憧れる。

 低い体勢の相撲は、昭和30年代に活躍した元関脇岩風を参考にする。安青錦は「自分が持っていないものは欲しくなる」とニヤリ。後半戦へ存在感が増しそうだ。