年内にも世界挑戦の那須川天心 WBA王者・堤聖也が称賛「格闘センスずば抜けてる」比嘉大吾「だんだんボクサーになってきた」

ボクシングWBA世界バンタム級王者の堤聖也(29)=角海老宝石=が17日、2月の初防衛戦で激闘の末ドローとなった比嘉大吾(29)=志成=とともに、都内で開催されたトークイベントに参加した。
2人と同じバンタム級で、WBC世界1位など主要4団体全てで上位に上りつめた那須川天心(26)=帝拳=についての話題となり、比嘉は「武居(由樹=WBO世界同級王者)君もそうだが、天心選手はキック(ボクシング)から来て、スピードも当て勘もすごい。自分の距離なら負けなさそうなイメージがある。だんだんボクサーになってきてますよね」とコメントした。
天心は6月8日に有明コロシアムで世界前哨戦を予定しており、年内にも世界挑戦の可能性が高まっているが、現WBA王者の堤は「センスの塊だと思っている」と改めて評価し、「(ボクシング転向後)まだ2〜3年で、この間ジェーソン(・モロニー=前WBO王者)にも勝って。RPGだと最初レベルが上がって、だんだん上がらなくなってくるが、天心選手は最初のスピードのままレベルが上がっている。格闘センスはずば抜けているなと。僕と(試合を)やってどうなるかは別にして」と称賛した。
また、堤はこのほど目の手術を受け、WBAから休養王者扱いとなる見通しをSNSで明かしていたが、「2年くらい前から目が痛くて、角膜に傷があった。昨年9月に手術するはずが世界戦が決まり、2月に防衛戦が決まって(延期していた)」と経緯を説明。「ただ、半年かかるところに1週間で来た。(医師の)先生、ひいてたっす(笑)。ご心配なく」と順調な回復具合を強調したが、比嘉は「休養王者なので、もう少しゆっくり休んでください」と笑いを誘った。
一方、堤がWBAから指名されていたものの折り合いが付かなかった暫定王者アントニオ・バルガス(米国)と世界戦を行う可能性が浮上していることについて、比嘉は「ノーコメント」と明言を避けた。進退については保留しているものの、「早く辞めたい人間だが、職業として求められるのであれば頑張って(やる)」と、再起に前向きな姿勢を示唆した。