自衛官宣誓を行う海上自衛隊横須賀教育隊の新入隊員=8日、横須賀市御幸浜の同隊

 新入隊員に海上自衛官としての基礎教育を行う海上自衛隊の横須賀教育隊(神奈川県横須賀市御幸浜)の入隊式が8日、行われた。18〜28歳の一般海曹候補生と自衛官候補生計約660人(男性約550人、女性約110人)が新たな門出を迎えた。関係者や保護者ら約1200人が参列した。

 新入隊員は、終身雇用で下士官に当たる「曹」を目指す海曹候補生と、2年9カ月の任期付き採用の自衛官候補生がいる。約3カ月間の訓練後、護衛艦や潜水艦などの部隊に配属される。

 同隊では共同生活を送りながら日々の教育に励む。十数人乗りのボートで同隊前の相模湾にこぎ出す短艇訓練のほか、射撃訓練や座学などを通じて自衛官としての心構えや体力を養う。

 入隊式で新入隊員は自衛官宣誓を行い、使命の自覚や憲法順守、政治的活動への不関与などを誓った。横須賀地方総監の真殿知彦海将は式辞で「活躍する先輩たちも通ってきた道。人生の財産となる同期を大切にし、失敗も成長の糧としてほしい」とエールを送った。

 佐々木翔一郎さん(24)はIT企業の営業職を退職し、海曹候補生として入隊。父と弟も海上自衛官で「幼い頃から父に憧れていた。やりたいと思える仕事ができると思うし、海外での任務経験を積んでみたい」と爽やかな表情で抱負を語った。