【横浜FM】東京Vとスコアレスドローで連敗を2で止める 順位を1つ上げて暫定18位に

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横浜F・マリノス 宮市亮 PHOTO:Getty Images

J1リーグ第9節が4月5日に行われ、横浜F・マリノスはホームで東京ヴェルディと0-0で引き分けて連敗を2で止めて、暫定ながら順位を1つ上げて18位としたが、ゴールの遠い試合となった。ヴェルディは勝ち点を10として15位から12位へ浮上した。

前節4月2日に名古屋に0-2で敗れて2戦連続での完封負けを喫していたマリノスは、ホームでのヴェルディ戦で白星を期していた。

前線頼みのアンデルソン・ロペスとヤン・マテウスが体調不良とケガでベンチ外となった中、前線にFW植中朝日を中央に右にFW井上健太、左にFW遠野大弥、トップ下にMF天野純を起用。

ケガから復帰したMF喜田拓也とMFジャン・クルードが中盤を固め、クルードや右サイドバックの宮市亮がドリブルで運んで仕掛けを試みたが、前線でボールが収まらずにゴール前でチャンスらしいチャンスも作れずに苦戦した。

マリノスは後半半ばにFWエウベル、終盤にはMF松村晃助を投入して攻撃の推進力が加わり、喜田や遠野がシュートで相手ゴールに迫る場面が生まれたが、クロスやシュートの精度も欠いてゴールを割るには至らなかった。

チャンスを多く作ったのはヴェルディ。ピッチを広く使って攻撃を組み立て、前半21分には右サイドのFW染野唯月のクロスにFW木村勇大が頭で合わせてゴールネットを揺らす。

城福浩監督も「狙い通りのゴールだった」と話したが、VARでオフサイドと判定されてノーゴールとなった。

後半も、木村が相手DFの裏に抜け出し、交代出場のFW山見大登が左から中央に持ち込んで狙い、ポストに弾かれる場面を作った。

ヴェルディは90分を通してマリノスの5本を上回る9本のシュートを放ったがゴールには至らず、ルヴァンカップを含めて公式戦4戦連続のドローとなった。

ヴェルディの城福監督は「課題はペナルティ周辺での判断」と話し、シュートやクロスのプレーの選択を的確に判断できる必要があると説明。

「ギリギリのところで勝ち点1か勝ち点3かが分かれる。今の良い守備から良い攻撃を続けながら、そこを改善していきたい」と話した。

一方、マリノスは3戦連続無得点で、失点は8試合で6失点とリーグでも少ない方ながらも得点はここまで4得点と低迷。この試合でもその課題が出た形となった。

苦しい試合が続くマリノスのスティーブ・ホーランド監督は試合後、「よく組織された2チームが激しく競い合う展開だった。選手たちは全力を尽くしてくれたが、ファイナルサードでの質が課題。後半は前半よりも良くなったが」と振り返った。

一方で、無失点に抑えたことや、ケガで離脱していた喜田が復帰し、若手のDF諏訪間幸成が初先発でフル出場し、松村も途中出場でJリーグデビューを遂げた点を列挙。

マリノス指揮官は、「喜田が6か月ぶりの出場で90分間プレーしてやるべきことをやってくれたし、若手がプレーしたことは将来へ向けてポジティブだ」とプラス面を指摘した。

「自分の復帰より、チームを勝たせたい一心だった」という喜田は、「自分たちが立ち上がらう姿勢を見せないといけない。それをピッチで表現しないと、とチームで共有してピッチに入ったが結果、足りなかった。勝ちたかった」と振り返った。

課題として得点不足、チャンスの数、運ぶ回数が足りないと指摘。「選手も分かっている。なかなか結果につながらないもどかしさはあるが、手法を考えながらやり続ける、追い求め続けるしかない」と話して、「マリノスらしさ」の攻撃力復活へ前を向いた。

次節は、マリノスは4月9日にアウェイで川崎フロンターレと、ヴェルディは12日にホームでヴィッセル神戸と対戦する。


取材・文:木ノ原句望

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