CBS MarketWatchによると、8日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で、米国標準油種であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の1月物は、一時、時間内取引としては11月30日以来の高値となる1バレル=63.65ドルに上昇した後、前日比46セント安の1バレル=62.03ドルと反落した。週間では1.40ドル安となり、2.2%下げた。

  アフリカの主要産油国であるナイジェリアで、武装勢力による石油施設への攻撃が懸念されていることや、14日に予定されているOPEC(石油輸出国機構)総会で減産が決定されるとの思惑から需給逼迫(ひっぱく)懸念が高まって買いが先行した。しかし、OPEC加盟国(11カ国)のうち10カ国で11月の平均生産量が同月以降の目標を77万バレル上回る日量2630万バレルに達したことに加え、北東部で寒冷な気候の続く米国において、中央部と中西部全域で今後温暖な気候が予測されたことから売りに転じた。

  ガソリン先物は、同62セント安の1ガロン=1.6213ドルに反落、暖房油も同2.15セント安の1ガロン=1.7573ドルと6日続落した。週間では、ガソリンが6セント安、暖房油は9セント安だった。天然ガスは、前日比11セント安の100万Btu=7.561ドルと10週間ぶりの安値で引けており、週間では10%以上下げた。【了】