東京駅アートロードで始まった「旭山ハイビジョン動物園」。立ち止まって画面に見入る人もいた。(撮影:佐谷恭)

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東京のど真ん中で、旭山動物園のペンギンやオランウータンと出会えます――。ソニー<6758>は30日、旭山動物園(北海道旭川市、小菅正夫園長)の動物をハイビジョン映像で紹介する「旭山ハイビジョン動物園」を、東京駅の京葉線改札口から丸の内南口までをつなぐ約700mの「アートロード」で始めた。ハイビジョンで撮影した4種類の動物の映像を、約20台の同社液晶テレビ「BRAVIA」で流す。12月17日まで。

 ソニーのブルーレイ・ディスク(BD)レコーダーが来月初旬に発売されるのに合わせた企画。ペンギン、ホッキョクグマ、オランウータン、アザラシの4種類の動物を、迫力あふれる映像で見ることができる。同日、東京国際フォーラム(東京都千代田区)での開会式に出席した小菅園長は「スゴイけど、怖い」と率直な感想を語った。「写真でもなかなか写りにくいペンギンの羽につく細かい水泡など、旭山でしか見られないと言っていたものが見えてしまう」と正直なコメント。

 アートロードに移動後も、小菅園長は「カメラが動物に近づいている分だけ、実際よりもよく見えちゃうかもしれない」と不安の表情を浮かべる一方で、ホッキョクグマの毛並みや水槽の状況に見入っていた。「ここを通る人の何人かが、旭山まで来てくれれば…」。同園長は“見え過ぎ”を心配しながらも、その集客効果に期待を込めていた。【了】

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