きょうのユーロドルはこの日の米雇用統計を受けたドル売りで一時1.06ドル台に上昇する場面が見られた。ただ、1.06ドルは11月中旬以降、強い上値抵抗となっていたこともあり、やはり1.06ドル台での戻り圧力は強く、直ぐに押し戻されている。

 来週はECB理事会が予定されており、0.25%ポイントの利下げが確実視されている。0.50%ポイントの大幅利下げを見込む声も一部では出ていたが、サービスインフレや賃金動向も気掛かりな中で、ECB理事からの慎重なペースでの利下げの声が大きく、大幅利下げの可能性は急速に後退している。

 しかし、ドイツ経済に黄色信号が点灯しているほか、トランプ関税への警戒もあり、来年以降のECBはインフレから景気配慮型の政策にシフトするとの見方も根強い。来週のECB理事会はその辺のヒントを声明やラガルド総裁の会見から探ることになりそうだ。また、今回はECBスタッフの経済見通しも発表され、注目される。

EUR/USD 1.0555 EUR/JPY 158.30 EUR/GBP 0.8292

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美