鴨川も勝浦も全部つなぐ!? 壮大な“房総沿岸道路”計画に反響多数「助かる」「まずは圏央道を」千葉県の悲願いつ実現するのか

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「房総半島一周高速道路」に反響アリ

 房総半島をぐるりと一周する高速道路の計画に、ネット上で反響が集まっています。
 
 一体どのような計画で、どのような声が上がっているのでしょうか。

富津館山道路(画像:写真AC)。

 房総半島は約200kmにもなる沿岸部を有し、都市も館山をはじめ鴨川、勝浦など複数あります。

【画像】超便利!? これが「房総半島一周道路」ルートと整備状況です(26枚)

 しかし、高速道路はそれらを繋いでおらず、内陸部や一部沿岸部にしかありません。

 現在、房総半島にある高速道路は、京葉道路・東関東道の延長線上として南下してくる「館山自動車道」「富津館山道路」と、東京湾アクアラインの延長線上として半島内陸部を抜ける「圏央道」があります。

 そのほか、半島を横断する有料道路として「千葉東金道路」「九十九里有料道路」が運営されています。

 さらに、圏央道の茂原長南ICから外房方面へのびる無料バイパス「茂原一宮道路」(2024年時点で4.7km)があります。

 実はこの茂原一宮道路が、房総半島をぐるりと回る壮大な高規格道路の一端なのです。

 2021年に国が策定した「新広域道路交通計画」では、「茂原・一宮・大原道路」「鴨川・大原道路」「館山・鴨川道路」という3つの構想路線が記載され、それぞれ調査中となっています。

 これらが実現すれば、茂原から館山まで沿岸部をぐるりとむすぶ高速道路がつながります。

 気になる進捗ですが、全線事業化済みで工事が進む茂原一宮道路のほかは、事業化どころか概略ルート検討の動きもまだありません。

 そもそも圏央道が松尾横芝ICでぷっつり途切れており、成田空港に近い東関東道の大栄JCTまで、全通目指して工事の真っ最中。まずはこの悲願の全通をしっかり終わらせないと、県はあちこちに予算を割いていられないという背景があります。

 それでも県は房総半島ぐるり道路には期待を寄せており、2024年6月の国に向けた要望では「令和6年能登半島地震の教訓を踏まえ早期に計画を具体化し、計画的に事業を推進する必要がある」と求めています。

 もっとも、圏央道を軸として、海沿いの都市へそれぞれ国道が放射状にのびていて、多くの交通流はこれを軸にした移動となっていること(わざわざ沿岸部をぐるっと回らない)をふまえ、国道や県道をバイパス整備する動きもあります。

 木更津から鴨川方面へ走行がスムーズになる国道410号の「久留里馬来田バイパス」も2024年3月に全通するなど、「ぐるり」以外の道路計画も進展しています。

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 房総半島を周遊するのに便利な「茂原・一宮・大原道路」「鴨川・大原道路」「館山・鴨川道路」の計画に対し、ネット上では「釣りに行くのに助かる」「館山から先が遠いのよね…」「確かにわざわざぐるっとは回らんな」など、様々な意見が見られます。

 また、「まずは新湾岸道路を先に整備してほしい。たのむ」「北千葉道路を外環道につなげて」「圏央道が先やろ」「富津館山道路を早く全線4車線化して」など、決して整備が進んでいるとはいえない千葉県内各地の道路計画に対する“激励の声”も見られました。