禁断の大奥 色情まとめ!”好色禁止”の奥女中たちが身を焦がした激しすぎる性愛スキャンダル【後編】
「好色禁止」という厳しいルールがあった大奥。けれども、そんなルールなどなんのその!色の道に走った奥女中たちも少なくありませんでした。
奥女中たちが江戸時代のアダルトショップで性具を購入し性欲をなだめるのは、ごく日常的なことだったようで、上方落語や川柳などでもネタになっていました。
【前編】の記事↓
けれども、性具などで欲望の炎をなだめることはできず、生身の男と色の道に走り一大スキャンダルを引き起こした奥女中も少なくありませんでした。
「千代田の大奥 御能楽屋」豊原周延
好きな男に大金を貢ぐ「役者買い」
江戸時代に大流行した歌舞伎。女性が美しい男性役者に憧れるの今も昔も同じです。
花柳界の芸妓や大店の奥さん、大奥の奥女中たちも人気役者に入れ込み、観劇の席に呼んで酒の相手をさせるだけではなく、生活の面倒をみるなど金銭的な補助をすることで愛人として囲う女性もいました。
好きな男に大金を貢ぐ!江戸時代の買春システム「役者買い」に大奥の女中も病みつきに【前編】
有名なところでは江戸幕府6代将軍・徳川家宣の側室で、7代将軍徳川家継の生母「月光院」に仕えていた大奥の女中・江島と人気役者の生島真五郎とのスキャンダルがあります。
『生嶋新五郎之話』(月岡芳年画)wiki
江島は、役者の生島真五郎に惚れ込み大奥の門限を破ってしまったことをきっかけに、「密通」の噂が広がり、厳しい尋問にかけられることになりました。けれども、最後まで男女関係を否定していたそうです。(意図的に仕組まれた陰謀だったという説もあります)
この「江島生島事件」は、当事者はもちろんのこと「大奥の風紀粛正のため」という名目で多数の連座者が出され、最終的に50人近くの人が罰せられることとなってしまいました。
また、当時は「男色」も流行っていて若い役者が売春する「陰間茶屋」も人気があったんですが、男性客だけではなく奥女中も愛用していました。
張型を使用して自分で自分を慰めるだけで男性経験が少ない奥女中にとっては、客あしらいが上手な若く美しい役者とひととき抱き合うのは、夢のような時間だったようで、奥女中も大満足だったそうです。
女性との性行為を禁じられていた僧侶との愛欲
性スキャンダルを巻き起こした、大奥の奥女中と延命院日当(日潤)
女性との性行為は禁止だった僧侶と奥女中との愛欲に乱れたスキャンダルもありました。
【超絶イケメン&イケボの僧侶に夢中「延命院事件」】
ゲスすぎる……江戸時代に大奥女中をオトしまくり出世を目論んだイケメンエロ僧侶は存在した!【前編】
時は、享和3(1803)年11代将軍・家斉の治世の頃。
東京都荒川区にある日蓮宗の寺院・延命院院では、美貌で美声の若い僧侶・日潤(にちじゅん)が住職になってから町娘・大店の奥さん・諸大名の奥さんなどが連日詰め掛けるようになりました。
奥女中も、葬儀・御台所や将軍生母の「代参」として寺社に参詣するのは許されていたので、そのついでに通い詰めていたそうです。
寺の内部には抜け道や隠し部屋を作り、女性たちと性の狂宴を繰り広げていたのですが、とうとう摘発。
下は10代から上は60代まで59人もの女性と関係を持ち、妊娠した女性には薬を与え堕胎させた女性もいた罪から、日潤は死罪。関係した奥女中たちは、追放・座敷牢に幽閉・無期限謹慎・自害などいろいろな末路を辿ったのでした。
延命院に通い詰めた大奥の女中「延命院日当話」無款
【側室の父親が住職の寺で繰り広げられた乱行「感応寺事件」】
徳川家斉像(徳川記念財団蔵)wiki
江戸時代、男に飢えた大奥の女中がイケメン僧侶と密会するため通いつめた「感応寺」とは?
同じく、享和3(1803)年11代将軍・家斉の治世の頃。
家斉の側室、お美代の方は実父が住職を務める智泉院を、将軍家のご祈祷所にしてもらうようおねだり。
しかしながら、将軍家の菩提寺は芝の増上寺と上野寛永寺があったために、智泉院を「御用取次」となりました。
お美代の方は、奥女中のストレス解消のため、智泉院へのお参りを推奨。智泉院では奥女中が足繁く通うように、若くイケメンの僧侶を接待役に揃えたのでした。
日頃、「好色禁止」の世界で生きている奥女中たちは、僧侶たちに夢中になり性愛に溺れていったそうです。
性の狂宴は人々の噂となり智泉院は摘発。僧侶たちは遠島の刑に処せられたのですが、大奥の奥女中は30人ほども関与したものの、事件がことさら大きくなることを避けたのかなぜか罪は問われなかったそうです。
「女犯の罪」を犯した延命院日当 月岡芳年
華やかできらびやかな世界に見えつつ、実は女性たちの欲望・呪詛が渦巻く大奥。このほかにも、さまざまな事件が発生しています。
また、次の機会にご紹介しましょう。
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