Photo: ギズモード編集部

前モデルでもすごいと思ってたのに、さらに強くなるだと…?

今やスマホと同じくらい身近な存在になったガジェット、ワイヤレスイヤホン。ポケットに入るほど小さいのに、高音質な音楽を気軽に聴くことができます。良い時代になったもんだなぁ。

で、このたび僕が大注目しているワイヤレスイヤホンの後継モデルが登場したんです。それが「JBL TOUR PRO 3」。

前モデルにあたる「JBL TOUR PRO 2」を使ってたことがあるんですが、音質としてもガジェットとしても高い完成度に満足していました。が、それをさらに上回るときた! これは期待しないわけがない。

待望の「JBL TOUR PRO 3」は何がすごい?

JBLといえば、創設から70年を超える老舗のオーディオブランド。数々の名機と呼ばれるスピーカーを世に送り出し、そのサウンドは世界中で愛されつづけています。日本には本格的なJBLサウンドが聴けるジャズ喫茶などがあり、多くのファンに支持されていますよ。

「JBL TOUR PRO 3」ブラックとラテの2色展開、参考価格39,000円(税込) ※10/3時点、Amazonでの価格/編集部調べ

そんなJBLのサウンドノウハウを余す所なく詰め込んだ、贅沢なフラッグシップのラインナップ。それが「JBL TOUR」シリーズなんです。どうしてツアーという名前なのかというと、ライブツアーのような臨場感を実現しているから。やっぱり音楽といえばライブですもんね。

今回新しく登場した「JBL TOUR PRO 3」は、約2年ぶりとなるフルモデルチェンジ。さっそく試してみました。

JBL初の「BAドライバー」搭載で、上質な音楽表現を実現

進化ポイントはたくさんあるのですが、気になるのはやっぱりサウンド。この「JBL TOUR PRO 3」は、JBLのワイヤレスとしては初めてBA(バランスド・アーマチュア)ドライバーと、10mmのダイナミックドライバーによるデュアルドライバー構成になったんです。

Image: JBL(編集部改編)

一般的なイヤホンは、ダイナミックドライバーのみで構成されています。しかし、「JBL TOUR PRO 3」は、ダイナミックドライバーと中〜高音の表現に優れているBAドライバーという個性の異なる2種類のドライバーを搭載することで、より幅広い音楽表現を実現したというわけです。

実際に聴いてみると、もうね、本っ当に良い音。低音はドゥンドゥンとキレよく鳴ってくれるし、ピアノや女性ボーカルのような繊細な音は最後までクリアさがあります。「今までの音は、薄布を挟んで聴いていた?」と思えるほど、音に臨場感があるッ!

アプリ「JBL Headphones」で、空間サウンドのヘッドトラッキングを設定する流れ。デザインも見やすく使いやすい。
Screenshot: ヤマダユウス型

この高音質っぷりは、アルゴリズムがより最適化したことも影響しているでしょう。音が立体的に感じられる「空間サウンド」も進化し、ヘッドトラッキング機能が新たに追加。音楽・映画・ゲームといったモード選択も可能でコンテンツにあわせて音の広がりを選べます。さらに、アプリを使えば多彩なサウンドを味わえますよ。

さらに進化したノイキャン、マイク。装着感も

繊細な音は、静かな環境でこそ感じられるというもの。

「JBL TOUR PRO 3」のノイキャンは極めて高性能です。周囲の騒音に合わせて強さが変化する「リアルタイム適応」機能は前モデルにも搭載されていますが、その精度がさらにアップ。騒がしい場所では強いノイキャンを、比較的静かなオフィスやカフェでは最低限のノイキャンをと、自動で調節してくれるわけです。

マイク性能も秀逸。進化したマイクはさまざまな種類のノイズを学習する「AIノイズ低減アルゴリズム」を搭載しています。特に、風切り音の消音がすごく自然だったのに驚きました。

5サイズのシリコンイヤーチップ(写真奥左よりXS、S、M、L、XL)と、フォームイヤーチップ(写真手前、Mサイズ)を同梱し、ユーザーごとに異なる装着感の好みに対応

また、こうしたノイキャンの性能をフルに発揮するには、イヤホンが自分の耳に正しく装着されていることが重要。「JBL TOUR PRO 3」は、5サイズのシリコンイヤーチップ+フカフカ感があるフォームイヤーチップという豊富な同梱物が用意されており、さまざまな耳のサイズにお応えします。こういうの、地味に嬉しい。

さらに大きく、操作しやすくなった液晶ディスプレイ

「JBL TOUR」シリーズのもうひとつの特徴といえば、イヤホンケースに液晶タッチディスプレイを搭載している点です。

「どうしてそこにディスプレイが?」と驚くかもしれませんが(僕も最初はそう思った)、慣れてくるとその便利さに「液晶付きのケースじゃなきゃイヤだ!」となるんですよ。

前モデルの「JBL TOUR PRO 2」と比べると、ディスプレイサイズは約29%アップの1.57インチ。より見やすく、タッチしやすく進化しました。バッグやポケットのなかでの意図しない操作を防ぐロック機能もついています。

液晶ディスプレイでは、バッテリー残量や再生中の曲情報の表示、デバイスとのペアリング、イコライザーや空間サウンドの設定、好きな画像の表示などが可能。日本語に対応しています。

本来、イコライザーや空間サウンドといった項目を変更する場合は、専用アプリを立ち上げる必要があります。そこのところをケースからすぐ変更できるのが、ディスプレイつきケースの強みですね。もともとのJBLのアプリが洗練されているからこそ、ケースからも柔軟な操作ができるってなもんです。

オーラキャストもトランスミッターも。使い方の幅、広がる

音質も良い、ノイキャンも強い、ケースも便利。これだけでも充分なのに「JBL TOUR PRO 3」はさらに通信方法の選択肢も多いんです。

まずはAURACAST(オーラキャスト)。ひとつの送信デバイスから複数の受信デバイスに音声を放送できる機能で、たとえばセミナー会場の講義内容やスポーツバーの中継の音が、自分のイヤホンで聴けるようになるというもの。今までのワイヤレスイヤホン体験をさらに拡張できる技術として期待されており、「JBL TOUR PRO 3」も素早く対応したのがうかがえますね。

お次はケースを使ったトランスミッター機能。トランスミッターは、Bluetooth非対応の機器にケーブルで接続することで、その機器をワイヤレス接続できるようにするという便利な機能。「JBL TOUR PRO 3」の場合はケースをハブにしてイヤホンに無線で音声信号を送ります。

上の写真では、Bluetooth機能のないテレビの3.5mm端子にケースを接続して、音声を「JBL TOUR PRO 3」で聞けるようにしています。

Bluetooth非対応のテレビやデスクトップPC、ゲーム機などにワイヤレスで接続するのはもちろん、旅行や出張時に飛行機のエンタメシステムを利用するシーンでも活躍しそうですね。

Type-C to 3.5mm AUXケーブル、Type-C to Type-Cケーブル、Type-A to Type-Cケーブルの3本が同梱されているので、「JBL TOUR PRO 3」の購入直後から利用可能。こうしたプラスアルファの要素がJBLの気遣いというか、「いろんな形態で音楽カルチャーを楽しんでね!」といった、JBL流のサービス精神が詰まっている点だなと思ったり。

全方位で感性を揺さぶる完全ワイヤレスイヤホン

もはや音質向上というレベルにとどまらず、音楽やガジェットの体験そのものにもアプローチしてきたのが、この「JBL TOUR PRO 3」。フラッグシップ=最高のサウンド、というのはもはや当たり前。サウンドを含んだあらゆる体験を、JBLならさらに飛躍させることができるのだ…!

思えば、JBLはワイヤレススピーカーなどにも連携機能やライティングといった要素を盛り込んでいます。これもまた「どう音楽を聴くか」にアプローチすることで、より良い音楽体験を演出したい意図があるのかもしれませんね。

「JBL TOUR PRO 3」は、ブラックとラテの2カラーがラインナップ。ワイヤレスイヤホンによる音楽体験は、間違いなくここが最新地点です。新しいワイヤレスイヤホンをお探しの人には、ぜひぜひ推したい名モデルになっておりますよ。

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Source: JBL