「パパの洗濯物をさ、勝手に洗濯機に入れないでって、私言ったよね?」いっしょに洗濯するのは嫌な年頃か…


【漫画】本編を読む

「パパの洗濯物をさ、勝手に洗濯機に入れないでって、私言ったよね?」高校生の娘は不機嫌そうに言う。「一緒に洗濯するのは嫌な年頃か…」父は、とうとうそんな日が来たかとショックを受けた。しかし、ツンツンしている娘は実はパパが大好きで――?娘の返しにデレる読者が続出する、こばやしたけし(@attake_)さんの「父と娘の日常。」を紹介するとともに、創作の経緯や今後の展開について話を聞いた。

■パパを登場させないことで、みんながパパ目線で夢中になって読んでしまう

【漫画】「父と娘の日常。」を読む


「父と娘の日常。」01-2


「父と娘の日常。」02-1


本作を描き始めたきっかけについて「高校生くらいの年代の娘のイメージって父親に対して必要以上に厳しいというか。世間一般の微妙な関係を逆手に取って、ギャップを描いたらおもしろいんじゃないかと思って試しに描いたのがきっかけです」と話す作者のこばやしたけしさん。

テーマ的にあまり見かけたことがない新鮮な作品ということで回を追うごとに好評で継続して描いていると言う。

父が登場しない設定について「深い意味はないのですが、あえて理由を述べるとしたら読者視点。簡素ではありますが、こうすることで擬似的にこの娘さんの父親の気分を味わってもらえるのではないかと」と明かしてくれた。

父と娘の距離感が絶妙だが、「娘の視点で考えるとどうなるか?」ということを常々考えていて、そこで思いついたことを作品に投影してると言う。料理、食事やお風呂、掃除や洗濯といった普段の生活から思いつき作品づくりに活かされているそう。

こだわっている点は、表面的・直接的に父娘をベッタリとさせないこと。娘が父親にベタベタ甘えたり、父親が娘に甘々だったり。それだとただ溺愛してるだけの関係になるのでおもしろくない。

そうした直接的な表現はあえてしないで、「何気ない会話だけ」で父娘がお互いを思い合う関係を描くようにしているそう。そんな何気ない日常の会話から垣間見える親子の絆、根底にある「家族の信頼関係」に注目して欲しいと語ってくれた。

今後の展望を聞くと「ショートマンガ形式、4コマにしたりと表現方法をいろいろと増やしていこうと思ってます。あと過去編として幼稚園や小学生の時のネタとかももっと描いてみたいですね」と話してくれた。

取材協力:こばやしたけし(@attake_)