5回2死二、三塁で勝ち越しの適時打を放った札幌北広島の関川

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◆エイチ・アイ・エスカップ第33回北海道秋季リーグ(29日、苫小牧清水球場ほか) ▽第6節 札幌北広島7―4札幌手稲(6回時間切れ)

 札幌北広島がチャンスをことごとく得点に結びつけ、1敗同士だった札幌手稲に逆転勝ち。6勝1敗とし、1試合を残して2位を確定させた。

 目立たなかった下位打線の中で、7番・関川楓雅(2年)が輝きを放った。2点を追う5回だ。相手守備が乱れて敵失やけん制悪送球が重なり、一気に同点。なおも2死二、三塁で関川が勝ち越しの適時打を放った。「少しボテボテだったけど、足は自信があるので内野ゴロでもヒットになるかと…」。そう思った関川だが、打球は遊撃手のグラブをはじいて抜けていった。

 これで流れを引き寄せると、6回には2番・太田慶音、3番・丸山湊(ともに2年)の連打などで2点を加え、時間制限ルールにより大きな勝利を手にした。

 これまでは途中出場が多かった関川だが、前日の旭川道北戦では6回に代打で逆転の口火を切る左前打に二盗も成功。存在感を放って、札幌手稲との大一番はスタメンに抜てきされた。試合前の円陣で、声掛けを任されたのも関川。いきなり振られて驚いたというが、「ここで負けたら“ほぼ3位”。絶対に勝とう!」と声を張り上げ、バットでもチームを鼓舞してみせた。

 10月5日の最終戦(対札幌豊平)にも勝って、全国切符がかかる秋季北海道選手権(10月12日開幕)にさらなる勢いをつけたい。2位確定で同大会はシードとなり、決勝まで勝ち上がれば既にリーグ優勝を決めている旭川大雪とのリベンジ戦の可能性も。関川は「最後は旭川大雪と当たって倒したい」と闘志を口にした。(石井 睦)