取材に応じるドジャース・山本由伸(撮影・小林信行)

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 「ロッキーズ2−13ドジャース」(28日、デンバー)

 ドジャース・山本由伸投手が先発でレギュラーシーズン自身最後のマウンドに上がり、5回4安打2失点で今季7勝目を挙げた。6月1日・ロッキーズ戦以来の勝ち星を「すごくうれしく思う」と喜び「初回から失点しまって立ち上がりはあまりよくなかったが、回を重ねるごとに自分の感覚でいいリズムで投げて行けた」と振り返った。

 初回は先頭に左前打を許すと、連打で無死一、三塁のピンチを背負った。右犠飛で先制点を許したが、4番打者を二ゴロ併殺として最少失点で切り抜けた。ベンチへ戻ると投手コーチとタブレットの映像を見ながら投球時の左腕の動きを確認。「変化球が特に決まっていなかったので、コーチとしっかりコミュニケーションを取りながら少しずつ修正した。後半は変化球も決まって本当に自分のリズムで投げられた」。四回は空振り三振2個を奪い、この日初めての三者凡退。五回も三者凡退に抑えた。

 山本はこの日がシーズン18度目、右肩腱板損傷から復帰して4度目のマウンド。前回22日の本拠地でのロッキーズ戦は3回4失点KO。勝敗はつかなかったが3四球と制球が安定せず、苦しい投球だった。その後の調整期間中に発熱するなど体調不良にも見舞われたが、この日は尻上がりに調子を上げた。

 レギュラーシーズンは7勝2敗、防御率3・00で終了。「離脱していた期間がすごく長かったのでよかったシーズンとは言えないが、個人的にはたくさんいい経験ができたし、優勝も経験させてもらえた。10月の野球ができるの感謝してプレーしたい」とメジャー1年目を振り返った。

 ロバーツ監督はポストシーズンの先発ローテ入りを明言している。「本当に今日、試合でのいい感覚をつかめた」という山本は「とにかく負けられない試合。シーズンで抜けている期間が長かったので、10月は全力でチームのために投げたい」と意気込んだ。