◆米大リーグ ロッキーズ2―13ドジャース(28日、米コロラド州デンバー=クアーズフィールド)

 ドジャース・大谷翔平投手(30)が28日(日本時間29日)、敵地・ロッキーズ戦に「1番・指名打者」でフル出場し、5打数2安打、1盗塁でシーズン632打数196安打の打率3割1分となった。打率トップのアラエスが最終戦欠場した場合、逆転へは5打数4安打以上が必要となった。山本由伸投手(26)は、5回2失点で、6月1日(同2日)の本拠地・ロッキーズ戦以来約4か月ぶりの白星となる7勝目(2敗)をつかんだ。

 初回先頭の1打席目は、先発右腕・センザテーラから右翼フェンス直撃のシングル安打で出塁。打球速度111・3マイル(約179・1キロ)という鋭い打球で、前日から5打席連続安打で、シーズン195安打、打率3割1分1厘となった。続くベッツの打席で二盗を狙ってスタートを切ったが、一邪飛。二塁ベースを越えていた大谷は必死に一塁に戻ったが、二塁ベースを踏んでいなかったため、アウトになるボーンヘッドもあった。2点をリードした2回2死走者なしの2打席目は初球に反応するも遊ゴロ。前日27日(同28日)の1打席目以来、6打席ぶりの凡退だった。

 3点をリードした5回先頭の3打席目は四球を選んで出塁。続くベッツの打席で二盗を決めたが、のちに記録が投手のボークに訂正され幻の盗塁となった。6点リードの6回先頭の4打席目は、2番手右腕・クリスウェルから右前安打を放って4試合連続のマルチ安打。すかさず、3度目の正直となる二盗を決め、58個目の盗塁とした。7回2死一塁の5打席目は右直に倒れた。9回の6打席目も二ゴロだった。

 メジャーリーグ史上初となる「50本塁打&50盗塁」を達成し、これまでの日本人では最多となる本塁打、盗塁、打点などをマークしてきた大谷。残り2試合で最後に狙うのは首位打者の座だ。前日27日(同28日)の54号3ランを放つなど5打数4安打4打点の固め打ちなど4試合連続で複数安打。2年連続の3割以上と、日本人史上初の「トリプルスリー」(3割、30本塁打、30盗塁)はほぼ間違いなくなった。本塁打王と打点王も確定的だ。

 リーグ打率トップで2年連続首位打者のアラエス(パドレス)はこの日スタメンを外れて3割1分4厘。逆転での首位打者&三冠王へ、最終戦に挑むことになった。アラエスが仮に最終戦も欠場した場合、5打数4安打以上が必要になった。

 右肩痛から復帰して4試合目の登板だった山本は3回までは毎回走者を許して苦しんでいたが、4回からは2イニング連続で3者凡退。プレーオフへ向けて約4か月ぶりの白星をつかんで弾みをつけた。