中村勘九郎、8年ぶりの明治座公演に喜び 「帰ってこられることを本当にうれしく思います」

歌舞伎俳優の中村勘九郎さん（42）が27日、『明治座十一月花形歌舞伎』製作発表に、中村七之助さん（41）とともに登場。明治座で公演ができる喜びを語りました。

2020年に勘九郎さん、七之助さんを中心とした座組で『明治座 三月花形歌舞伎』が予定されていましたが、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、全公演中止に。勘九郎さんは、「2020年3月、なにかよくわからないものがまん延して、芝居ができなくなる。明治座さんには久しぶりに出演させていただくこともありまして、気合を入れて稽古に励んでいたんですけれども、幕が開かないかもしれない。もしかしたらやるかもしれないという、状況の中、稽古をしてて。その稽古の時が精神的に一番きつかったです。心のバランスを保つのに大変だった記憶がございます」と、振り返りました。

8年ぶりの明治座での公演に勘九郎さんは、「今回こうやって明治座に帰ってこられることを本当にうれしく思います。悔しかったあの時の気持ち、お客様に見ていただけなかった、芝居が不要不急といわれた悔しさというのをバネにこの4年半やってまいりましたけども、それをお返しする本当にいい機会だと思います」と、思いを語りました。

また、七之助さんは「舞台に出演できないという、人生で初めての経験をいたしまして、これは本当に職業を変えなくちゃいけないんじゃないかと本気で思いました。まだ解決はしていないんでしょうけれども、少しずつ、一歩一歩みなさまの力で進んでいき、こうして明治座に戻ってこられましたことを本当にうれしく思います」と当時の心境を振り返り、喜びを口にしました。