今年もひょっとして?(写真・時事通信フォト)

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 プロ野球の世界には、政治や事件に絡めたジンクスがいくつもある。「中日ドラゴンズが優勝した年には政変が起きる(1954年の吉田茂内閣総辞職、1974年の田中角栄内閣総辞職など)」や「巨人は寅(タイガー)年に優勝できない」といったものだ。そうしたなか、9月27日の自民党総裁選石破茂氏が当選したことの“影響”にファンは盛り上がりを見せている。

【写真】2位である阪神に「マジック6」が点灯している現場

阪神タイガースが優勝する年には衆議院の解散・総選挙がある」というジンクスがあるからだ。阪神がリーグ優勝した2003年と2005年には小泉政権のもとで解散総選挙があった。阪神担当記者が言う。

「自民党新総裁となった石破氏は、総裁選期間中から『早期に国民の信を問う』と明言してきた。10月1日に臨時国会が召集されて首班指名が行なわれますが、ある程度の期間の国会論戦を経て、早期解散に踏み切る見込みと報じられています。

 8月に岸田文雄・首相が総裁選不出馬を表明した頃から、新総裁のもとで秋の解散総選挙の可能性が高いといわれてきたので、阪神ファンの間では“今年は期待できる”と囁かれてきた。実際、早期解散を唱える石破氏が総裁選に勝利したことに加え、“兵庫県知事の出直し選挙もあるから2倍のパワーや”と盛り上がっているようなのです」

 すでに巨人にマジックが点灯している状況だが、2位につける阪神にも逆転Vの可能性は残されている。そんな状況ということもあって、自民党総裁選がファンの間で注目を集めたわけだ。

巨人の優勝確率100%!?

 ところが、ここにきて期待に胸を高鳴らせる阪神ファンを不安にさせる“事件”も起きている。解散総選挙ジンクスに対して、巨人ファンの間で話題にあがっているのが、「羽賀研二が逮捕された年は巨人が優勝している」というものだ。

 9月25日、タレントの羽賀研二(本名・當眞美喜男)容疑者が、強制執行妨害目的財産譲渡仮装などの疑いで愛知県警に逮捕された。これが5年ぶり3度目の逮捕となる。1度目は2007年の詐欺などの容疑、2度目は2019年で偽装離婚による強制執行妨害容疑での逮捕だった。

 2007年は原辰徳監督の第二次政権2年目。終盤は中日、阪神と三つ巴となったが、最後は逃げ切った。2019年は原監督の第三次政権1年目(通算13年目)で、このシーズンは終盤でDeNAに0.5ゲーム差まで迫られたが逃げ切り優勝している。いずれも今季のようなシーズン終盤まで争うペナントレースを制しているのだ。

 シーズン最終盤で巨人のマジックが1桁台前半となった段階での羽賀研二逮捕という“鉄板ジンクス”の到来を告げる一報だった。スポーツ紙デスクが言う。

衆院解散があっても阪神が優勝していない年がある一方、この羽賀研二ジンクスは巨人の“リーグ優勝確率100%”。ただ、2007年の巨人はクライマックスシリーズの第2ステージで中日に3連敗。日本シリーズに出場を逃した。2019年はクライマックスシリーズの第2ステージで阪神を破って日本シリーズに出場したが、ソフトバンクに1勝もできずに日本一を逃している。CS以降の成績が芳しいとは言えない」

 どちらのジンクスが神話を継続するのか。そんな話題が持ち上がるほどに、両球団のペナント争いが白熱しているということだ。