『忍者と極道』作者も絶賛「筋肉が滾る、野郎系」バトル作品が爆誕!! 貴族が自ら“悪役”となって剣闘士に

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 円形闘技場の土の下には、欲望、絶望、希望の全てが埋まっている――。“なろう”発のバトル漫画『帝国貴族の剣闘士生活』(らる鳥:原作、杉山惇氏:漫画/白泉社)コミックス1巻が、2024年9月27日(金)に発売された。

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 今回リリースされた『帝国貴族の剣闘士生活』は、小説投稿サイト「小説家になろう」で連載されていた同名小説のコミカライズ。古代ローマの剣闘士を題材に、リアルで血なまぐさい戦いが描かれていく。

 物語の主人公であるルッケル・ファウターシュは、トーラス帝国の男爵でありながら闘技場の剣闘士として戦っている。なぜ貴族が剣奴に成り下がってしまったのか、その背景には4年前に発生した冷害が大きく関わっていた。

 北の大山脈に住むとされる霜の巨人たちが目覚めたことで真夏に雪が降り積もり、トーラス帝国は不作による食糧危機を迎える。5つの村を領地としていたファウターシュ家もその煽りを受け、先代当主だったルッケルの父は多額の借金でやりくりしていた。

 しかしある冬の日、父が倒れてしまう。その後爵位を継承したルッケルは借金を引き継ぐこととなったが返す当てなどなく。民や家族を守るために妹を政略結婚に出そうと考えるも、兄としては気が進む策ではない。

 そんな中、野盗に襲われたことを契機に剣闘士として戦って大金を稼ごうと決意を固める。こうしてルッケルは貴族の名に泥を塗りながらも、ファウターシュ家を立て直すために戦いの日々へ明け暮れていく――。

 剣闘士になるのは、ほとんどが奴隷。しかしルッケルは、あえて貴族の身分を隠さないまま剣を握る。貴族を嫌う人々を闘技場に集めて、注目度を上げるためだ。さらに相手を見下すような言動を繰り返すことで観客の感情を昂らせ、より多くのお金を投じさせていく。すなわちルッケルは、悪役を演じる道化だった。

 そうしたルッケルの複雑な心境を映しつつ、豪快かつ緻密な戦闘シーンが繰り広げられる『帝国貴族の剣闘士生活』。大味に描きつつも、ひとつひとつの戦いが端的に解説されているため、きっと違和感なく物語に入り込めるはず。。

 また剣技だけではなく弓や槍を駆使する戦士や投網を駆使する網闘士など、さまざまな戦闘スタイルが登場するのも同作の魅力。単純な男と男のぶつかり合い、そんなバトル漫画を求めている人にはうってつけの作品だ。

 ちなみにコミックス1巻には、マンガ『忍者と極道』でお馴染みの近藤信輔氏から「筋肉(にく)が滾る!! これはなろう系を超越(こえ)た野郎系だ!!!」という熱量のこもった帯コメントが寄せられている。

 近藤氏は今年2月にも、X(旧Twitter)上で「めちゃくちゃ硬派でシビアな世界観だけど原作が小説家になろう出身と知って、なろう系に疎い自分は『こういうのもあるのか!』と驚愕(ビビ)った。杉山先生の絵も雄度が更に磨かれ凄く良い。面白い」と絶賛していた。

 果たしてルッケルは己の剣で名誉を取り戻すことができるのか、その戦いぶりをぜひチェックしてみてほしい。