今季も全試合に出場しているJ1鳥栖のGK朴(サガン・ドリームス提供)

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 J1のアビスパ福岡とサガン鳥栖による「九州ダービー」が28日、佐賀県鳥栖市の駅前不動産スタジアムで行われる。13位の福岡はリーグ戦で10試合勝ちがなく、鳥栖も9戦未勝利でJ2降格圏内の最下位に低迷。ライバルからの勝利を浮上のきっかけにしたい両チームからは、例年以上に熱い決意と覚悟の言葉が出た。(末継智章)

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 「勝たないとサポーターに顔向けできない。内容より結果を出す」。鳥栖のゴールを4年近く守り続けるGK朴一圭(34)は、この一戦の重みを痛いほど感じている。

 2020年秋に横浜Mから加入し、同11月のデビューからリーグ戦で通算147試合連続出場中。守備範囲の広さと鋭い反応を誇る守護神は、リーグ最多62失点の現状を「僕自身を含めた選手のせい」と痛感している。

 8月に就任した木谷監督はクロスボールへの対応を含めた組織的な守備の整備を続けるが、前節東京V戦はセットプレーから2失点。朴は「いい方向に進んでいるけど、もうちょっと自分たちでどうにかするというパワーを出さないと。今の状況はひっくり返せない」と言い聞かせた。

 かつて鳥栖に所属した選手も多い福岡では、特に昨夏に移籍したDF田代を警戒する。「J1でトップクラスのDF。セットプレーから得点する良さも出させないように、意思疎通しながらやりたい」。今週、非公開で行った極秘練習で元同僚を封じ、J1残留への希望をつなぐ。