巨人 新旧主将アベック弾 オカサカでM3 先発全員安打18安打12得点
◇セ・リーグ 巨人12−4DeNA（2024年9月26日 横浜）
巨人は26日、先発全員となる18安打で12得点を奪い、DeNAに大勝。優勝マジックを1つ減らして3とした。2点差に追い上げられた4回に岡本和真内野手（28）が27号ソロ、坂本勇人内野手（35）が7号2ラン。主軸のアベック弾で突き放した。直近3試合で1得点だった打線が奮起。最短で28日となる4年ぶりのリーグ制覇へ前進した。
バッサリと断ち切った。敵地に充満した反撃への期待感。4番・岡本和が、2点差に追い上げられた直後の4回先頭で嫌な空気を一変させた。左翼ポール際へ27号ソロ。「取られた後だったので、絶対取り返すと強い気持ちで打席に入った。最高の結果になって良かった」。これぞ4番の一撃だった。
3試合で1得点とつながりを欠いていた打線が2回までに6点。だが6―1の3回に3点を奪われた。反撃ムードを断ち切った主将の一発に続いたのは前主将の坂本だった。無死一塁から「良い流れに乗せてもらった」と左越え7号2ラン。今季3度目の「オカサカ弾」で、相手の戦意を喪失させた。先発全員の18安打、8月17日以来の2桁となる12得点。坂本が本塁打した試合は7戦負けなしと、不敗神話も続いた。
バッサリ切ったばかりだった。0―1で敗れた前夜、4打数無安打だった岡本和。この日の試合前に美容院で散髪した。「お任せで頼んだ」とサイドをスッキリ刈り上げたヘアスタイル。優勝争いの厳しい戦いが続く中で、気分を一新した。三塁走者だった2回2死一、三塁では重盗で本塁を陥れて今季初盗塁で、プロ初の本盗に成功した。「あれは別にサインを出していない」と阿部監督。二塁送球が「浮いたからいける」という岡本和の判断だった。球団の4番の本盗は、00年6月27日阪神戦の松井秀喜以来24年ぶり。4番で本塁打と本盗は、86年6月21日の原辰徳以来38年ぶりで、同じ横浜での大洋（現DeNA）戦だった。
阿部監督が「流れが向こうに行きかけていたんだけどね」と称えた「オカサカ弾」。優勝マジックを3日ぶりに減らし3とした。「こういう勝ち方をした次の日が大事。明日もしっかり勝てるように頑張っていきたい」。岡本和が4年ぶりの歓喜の瞬間まで、浮かれず前進を続ける。（小野寺 大）
