故・小林邦昭さん追悼式で遺影を手にする初代タイガーマスクの佐山聡(左)と出席した新間寿会長(撮影・佐々木彰尚)

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 「プロレス・ストロングスタイル」(26日、後楽園ホール)

 今月9日に68歳で死去した元プロレスラー、小林邦昭さんの追悼式が行われ、団体の名誉顧問で、小林さんと1982〜83年に歴史的な抗争を展開した初代タイガーマスクこと佐山聡(66)、「過激な仕掛け人」こと新間寿代表理事(89)、永田裕志(56)や船木誠勝(55)ら出場選手が参加した。

 佐山は「17歳から18、19、20歳と、小林邦昭さんと最高の試合を続けて作りました。小林さんは僕を後輩でありながら引っ張り上げてくれました」と回想。「小林さんは僕にとって良きライバルであり恩人でもあり、僕を作ってくれた人間でもあり、僕の動きは小林さんに作ってもらった。タイガーマスクの試合は若手の時代の試合をそのまま見せ合った」と感謝した。

 小林さんは亡くなる1週間前、佐山との電話で「俺たちいい試合したよな」と若手時代を思い出していたといい、「来年治ったらまた飯行こうな」というのが最後の会話だったという。

 佐山は「このトシになってもお互いに尊敬し合っていた。亡くなったことが非常に残念でしかたありません」と好敵手を惜しみ、「小林さんもこの会場に来ていると思う。僕はプロレス界を新間さんとともにもっと盛り上げていきたいと思います」と誓った。

 バックステージで佐山は「いろんな試合をやったことを思い出します。若い頃のことを思い出しました。非常に残念ですよ」と改めて小林さんを悼み、新間氏も「アレは本当にトレーニングがすごかった」と、練習の虫だった小林さんをたたえていた。