性的なディープフェイク画像の拡散に抗議し、対策を訴える集会には、6千人以上(主催者発表)が集まった=2024年9月21日午後、ソウル、太田成美撮影

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 韓国生成AI(人工知能)を活用して合成されたディープフェイクとよばれる性的な偽画像を所持したり見たりした場合に処罰される改正法案が26日、国会で可決された。

 これまでも処罰の対象だった作製した罪も現行の最大5年以下の懲役から、7年以下に引き上げられる。

【画像】ソウルで「ディープフェイク」と呼ばれる偽画像の拡散に抗議する集会に参加した大学生ら

 韓国では知人女性や少女らの顔写真を使った性的なディープフェイク画像が、通信アプリ「テレグラム」で拡散される被害が広がり、社会問題になっている。処罰対象の拡大や厳罰化を求める声が上がっていた。

 改正法案は通称「ディープフェイク性犯罪防止法」と呼ばれ、ディープフェイクと知りながら性的な偽画像を所持や購入、保存したり、見たりした場合、3年以下の懲役か3千万ウォン(約327万円)以下の罰金が科せられる。作製する罪について、これまでは「流布する目的」が立証されなければいけなかったが、この要件も削除された。(ソウル=太田成美)