清水撃破に意欲を燃やす四方田監督。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)

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 JR新宿駅南口に掲出されたビッグポスターには、「ようこそ、国立(ここ)は静岡」の文字。9月28日に行なわれるJ2第33節で、首位の清水エスパルスと勝点1差で追う2位の横浜FCが国立競技場で激突する。

 清水のホーム扱いとなる一戦。クラブの公式Xによれば、9月25日の13時30分時点で、ほとんどの席種がソールドアウト。「チケット発券は試合2日前で【58,000】枚を超えております」と伝える。

 横浜FCにとっては、ほぼ“完全アウェー”状態になりそうだ。Jクラブを率いて国立で指揮を執るのは初めてという四方田修平監督は「噂には聞くというか、想定内です」と動じていない。

「光栄ですよね、選手としても、指導者としても。チームとしても、そういう経験は大きいクラブになっていくためには大事なことだと思う。楽しみにつつ、緊張感を持って、最大限やれることをやって、全力で勝ちに行ければなと思います」

 これまでと同じように、勝利を目ざして目の前の試合に集中するだけ。ただ、「残り6試合なので、この試合で決勝戦とか、終わりじゃない。そこはやっぱり38試合、しっかり戦いたい」と、今回の清水戦をことさらに特別視しているわけでもない。
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 だから負けてもいいとは、当然ながら一切思っていない。51歳の指揮官はいつもと変わらぬ穏やかな口調で、強気な姿勢をのぞかせる。

「来てくれる横浜FCのサポーターと一体になって、最高の悪役になれればなと。シーンと静まりかえらせるっていう。悪役になれればいいなと思います」

 大分トリニータと1−1で引き分けた前節の試合後も、「清水さんも良いチームで、素晴らしいチームだと思いますけど、勝つのは最後、自分たちだと思っている」と語っていた四方田監督。敵は3連勝中で7戦無敗。横浜FCは大分戦のドローで連勝は5でストップも18戦負けなしだ。

 好調同士のビッグマッチ。文字通りの頂上決戦。オレンジに染まる“聖地国立”でハマブルーが歓喜に揺れるか。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)