パドレス戦の6回、二盗を試みるドジャースの大谷(奥)=25日、ロサンゼルス

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 ドジャースの大谷が偉大な先輩の数字に肩を並べた。

 3―3で迎えた六回2死一、二塁で決勝の中前適時打を放ち、雄たけびを上げながら一塁に向かった。その直後、ベッツの打席で盗塁。滑り込むことなく悠々と二塁ベースに到達した。

 これで今季56盗塁とし、2001年にイチローが記録した日本選手のシーズン最多に並んだ。大谷は「憧れの選手。数が並んだからといって、それが変わることはもちろんない。引き続き、チームが勝つために、走るところは走っていきたい」。残り4試合での単独最多を見据えた。

 大リーグでは昨年ルールが変更され、投手が3度目のけん制球で走者をアウトにできなければ自動的に進塁を一つ許すなど、走者に有利な規則が複数加わり、盗塁は増加傾向にある。そのため、大谷とイチローを単純比較はできないが、「53本塁打、56盗塁」が驚異的な記録であることは間違いない。

 ナ・リーグ西地区首位のドジャースは前日に2位パドレスとの3連戦の初戦を落とし、2ゲーム差に詰め寄られて迎えたこの日。大谷は四回にも一時勝ち越しとなる右翼フェンス直撃の適時二塁打を放つなど、負けられない一戦で好調ぶりを示した。

 26日のパドレス戦に勝てば、地区優勝が決まる。大谷にとっては初めての経験になる。「そのためにここまで頑張ってきた。ホームの試合であした(優勝)できれば、特別じゃないかな」と力を込めた。