元妙義龍の振分親方「いつかこういう日がくると思っていた。悔いはない」国技館で引退会見
完全燃焼だ。大相撲の元関脇妙義龍の振分親方（３７）が２６日、東京・両国国技館で引退会見を行った。
振分親方は埼玉栄高から日体大を経て境川部屋へ入門。２００９年夏場所で幕下１５枚目格付け出しで初土俵を踏んだ。鋭い出足からの速攻相撲を武器に技能賞６回、金星６個を獲得。秋場所は西十両９枚目で全休し、２４日に引退と年寄「振分」の襲名を発表した。
この日の会見で、振分親方は「ここ２、３年ぐらいは自分の相撲が取れなかった。自分の武器のスピード感とか、体の柔らかさとかが今までと違うなと感じていた」と決断の理由を説明。「いつかはこういう日が来ると思って現役生活をしていた。悔いの残さないように、最後まで現役生活は全うできた。悔いはないし、全てやり切りました。まさかこの年まで現役をできると思わなかった。幸せな土俵生活でした」と心境を明かした。
思い出の一番には１３年初場所で横綱白鵬を撃破した相撲を挙げ「初金星の白鵬関に勝った一番ですね。自分の良さが出て、ひるまずに相手にぶつかっていった。内容もすごくいい相撲でした。当時は強くて、どこから行っても勝てない感じだった。勝ったときはすごくうれしかった」と振り返った。
今後は境川部屋付きで後進の指導にあたる。「相撲に真っすぐな気持ちを持てるような、ケガに負けない強い精神力を持った力士をつくるように指導していきたい」と指導者としての目標を語った。
